就活生も早期離職の実態を見ておこう

大学生・大学院修士学生の就職活動
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<21卒、22卒 向け>

今回は、これまでの大学卒業者の早期離職の実態を見ながら、改めて志望企業をどう見れば良いか?を考えていきましょう。話題にするのは、入社後1~3年で離職してしまった人達の割合および離職理由についてです。

 

「入社する前から離職のことを考えるのはどうか?」というご意見もあるかもしれませんが、離職を考えると見えてくるものもあると思いますので、ちょっとの間お付き合いください。

早期退職者の実態

昨年10月に厚生労働省で発表されたデータによると、大学生の新規学卒就職者の就職後3年以内の離職率は32.0%となっています。

元データはこちら

https://www.mhlw.go.jp/content/11650000/000556419.pdf

 

上記資料、一番下の表が大卒者の就職後3年以内の離職率になります。たぶん皆さんも「今の大学生の約3割は3年以内で離職する」という情報を聞いたことがあるかと思いますが、表を見るとコンスタントに毎年約11%ずつ離職していき、3年で31~32%が離職していることが確認できます。

 

この資料で一番最新のデータである平成30年卒も毎年11%ほどが離職しているので、たぶんこの10月中に発表される今年度の調査結果で平成30年卒も30%以上の離職者という結果になるでしょう。

 

次に、事業所の規模別離職率、産業別離職率の結果は以下の表になります。

https://www.mhlw.go.jp/content/11652000/000557456.pdf

この表で注目いただきたいのが右上の規模別の離職率。確かに規模が小さい事業所ほど離職率は高いのですが、1,000人以上の大規模事業所(皆さんも就職したがる大手企業もここに含まれる)においても3年で25%の離職者がいるのです。

早期離職者の離職理由を紐解く

早期離職の理由は、アンケートを採る機関によって順位の変動がありますが、ネガティブな理由としてはおおよそ下記が挙げられています。

【新卒社員が早期離職をする理由】

上司・経営者の仕事の仕方が合わなかった
社風が合わない
同僚や先輩・後輩との人間関係がうまくいかなかった
仕事内容が考えていたのと違う、自分に合わない
労働時間や環境に不満があった
給与が低かったから

 

この結果を見ると、入社前にある程度分かることと、分かりづらいことがあります。次項で見ていきましょう。

入社前に調べられることは、しっかり調べておく

上記の離職理由の中で、「仕事内容」「労働時間・環境」「給与」についてはある程度入社前に分かるはずです。

仕事内容については、総合職であれば様々な部署に配属される可能性があることはインターンや企業説明会において説明されているはず、労働時間もここ最近では、先輩達の「1日のスケジュール」なんて公表されていたりしてイメージできますし、給与も企業が公表している数字と違う額であれば問題ですが、こちらも事前にしっかり分かります。

もしかしたら、掘り下げればもっと複雑な離職の事情があるのかもしれませんが、「仕事内容」「労働時間・環境」「給与」が理由の離職は入社前の情報収集不足が原因だったパターンが多いと思います。

そうならないように事前の情報収集は様々行っておくことは必要です(企業パンフレット、企業の人事担当、OB・OG、就活生同士の情報共有、就職四季報等)。

人間関係の「こじれ」はどうしても起きる

逆に上記の離職理由の中で「上司・経営者との関係」「同僚・先輩との関係」については、就活中でもインターンで先輩社員と交流出来たり、OB・OG訪問出来たりする中で特徴が見える場合もありますが、社員全員がインターンで会った社員やOB・OGと同じ特徴・性格ではなく、様々な人が働いているため、自分に合わない社員も多いと思います。

 

以前、厚生労働省が行っていた全国の労働者に対する調査があったのですが

 

「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスがある」と回答した労働者は、実に回答者の6割に上っていました。その「強い不安、悩み、ストレスがある」とした回答者の中で、ストレスの要因としてあげられているのは「職場の人間関係の問題」が一番多く、次いで「仕事の質の問題」「仕事の量の問題」が原因のトップ3という結果に。

このことから、皆さんがこれから社会に出て仕事していく上でのストレスの多くは「職場の人間関係の問題」であることがお分かりになるでしょう。そして人間関係って複雑だし、なかなか事前に分からないものであるのが事実です。

 

さて、コロナの影響でリモートでの就活がメインになってしまった21卒、そしてそのままリモートの就活がメインになりそうな22卒の皆さんは、先輩社員やOB・OGとの交流もリモートだったりと、20卒以前の就活生と比べて限定的な交流になっているかと思います。

その企業でどんな社員が働いているか?どんな社風なのか?の事前情報が少なくなっていることで、もしかしたら「上司・経営者との関係」「同僚・先輩との関係」が理由で退職する率が増えるのではないか?と危惧しています。

事前に調べる努力は必要。でも分からないこともある。

実は先日、友人の娘さんのことで相談を受けました。今年の4月にとある企業へ入社、当初数ヶ月は自宅でのリモート研修、その後部署配属になったが入社前に言われていた勤務時間と全く違って、またいきなりの実践でお客様対応も分からないことだらけ、なのに上司・先輩からのフォローも無く、段々メンタル的に厳しくなり退職してしまったとのこと。

事前にそのような情報は全く無く、また上司・先輩達の仕事の姿勢もあまり伝わってきていなかったので、事前に判断できなかったようです。娘さんご本人がメンタルを崩された原因も、多少は勤務時間のこともあれど、一番は上司・先輩との関係が原因だったそうです。

やはり入社前に調べようにも調べられないこと、企業側が隠していることもあるので、一概に学生側の企業選択ミスを責められないことを実感しました。

自分の力で最大限の努力を。入社後は・・・

上記を考えて、今の就活の段階で出来ることは・・・

「様々な情報を整理し、多角的に企業を見る」

「最後は自分の力で、考えて、自分の判断で選ぶ努力をする」

「それでも入社後『ここはダメだ』と思ったら、またそのとき判断する」

という考えで行くしかない!と私は思います。

 

さて、「様々な情報を整理し、多角的に企業を見る」「最後は自分の力で、考えて、自分の判断で選ぶ努力をする」を行う中で大切なのは「自分軸」です。

例えば、企業を判断するとき、最終的にネットにある「在職者の声」みたいなものを拠り所にする就活生もいると思いますが、実は他人が「この企業はブラック」と感じたとしても必ずしも自分にとって「ブラック」とは限らないものなんです。

反対に他人にとっては「ホワイト」と感じる企業も、自分にとっては「ここはブラックだよ」と感じてしまうかもしれません。

ではどうすれば良いか?と言いますと、ネットにある「声」は参考程度に。自分ならどう考えるか?のベースを判断基準にすることが大切です。決して他人の判断基準に流されないように。

 

「最後は自分の力で、考えて、自分の判断で選ぶ努力をする」をしっかり続けていると入社後『この企業はダメだ』となったときも、自分の判断で考えることができるようになります。

「同期のあいつも辞めたし、先輩も『この企業将来が無い』って言うし・・・」といった他人の言動に触発されて判断するのではなく自分の責任で決めるので、次の転職にしっかり向かうことができるのです。

 

最後に、

今や、新卒で入社した企業に定年まで勤めるなんて、まず無いと思います。それだけ転職の時代に変わってきているのです。公務員だって転職するのが珍しくない時代になってきていると思います。

人生の「道」は一つではないし、たまには、人生の「廻り道」をするのも良いと思います。苦しい時期を過ごすこともあります。苦しい最中はイヤなものですが、過ぎ去ってみればその時期が自分の力になっていることもあるし、自身の人生を良い方向に変えるための時期ということもあります。

重要なのは、自分の人生は自分で決断し、ちょっと失敗したとしても悲観的にならず「次、頑張ればいいや!」と切り替えて生きていくことだと思います。

今、コロナ禍で大変な時期ですが、どうか皆さん悲観せず頑張ってください。

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