国家資格キャリアコンサルタント試験の対策は進んでますか?
9月22日(金)に日本キャリア開発協会(JCDA)の実技論述試験について記事にしました。
今日の記事は、もう一方の試験実施機関であるキャリアコンサルティング協議会(協議会)
の実技論述試験について記事にしたいと思います。また合わせて、実技論述試験について私自身が
気をつけていたこと、についても触れていきますので、最後までお付き合いください。
キャリアコンサルティング協議会(協議会)の実技論述試験
協議会の実技論述試験は、全4問。設問3で相談者の問題とその根拠それぞれを解答させる形で、
それぞれに10点ずつの配点がつけられているので計50点満点はJCDAと同じです。
事例記録はJCDAのものとは違い、最初から最後まで対応は1パターンのみで、JCDAの試験問題のような
逐語録的なものではなく、相談者(クライアント)の発言を要約し、そこにキャリアコンサルタントが
発した重要な応答を入れた事例記録になっています。
設問1(相談者が相談したいこと(主訴)を説明)
設問1は、相談者(クライアント)が相談したいこと(主訴)を説明する問題になっています。
解答用紙をご覧になるとお分かりになると思いますが、クライアントの主訴は2行でまとめるように
なっていて結構タイトです。事例記録の中には、クライアントが発した様々なキーワードがありますが、
そこから何を拾って主訴としてまとめていくか?が鍵ですよね。
やはり主訴ですから、クライアントの感情が出ている部分がヒントになっていると私は考えます。
「悲しい」「悔しい」「不安」「~したい」等の感情が出る出来事が自分に起きていて、何とか
解決したいが、現状解決していないし解決する手立てが見つからない、どうしたらよいか分からない、
という内容が主訴になっているケースが多いと思います。
なので、クライアントの感情に注目し、特にその感情にキャリアコンサルタントが寄り添う発言を
しているなら、その部分を注目し全体との関連を見れば、主訴に辿り着くと思います。
設問2(キャリアコンサルタントの発言の意図を説明)
事例記録の中で、キャリアコンサルタントが発言した意図を説明する問題になりますが、
この問題を解くには、キャリアコンサルタントの発言の前後のクライアントの発言を見る必要があると
思っています。クライアントの発言の中に感情が含まれているならば、その感情を受けとめ、
キャリアコンサルタントの発言の後で、クライアントの発言がどのように展開されているか?
どんな思考の中で発言されているか?を見ることで、キャリアコンサルタントの意図を説明できると
考えます。
設問3(相談者の問題(見立て)とその根拠を説明)
主訴とは違い、キャリアコンサルタントが感じている相談者の問題が「見立て」です。そこを混同しない
ようにしてください。根拠は必ず1つではなく、2つ以上書き、具体性を持たせることが必要です。
設問4(今後の展開)
設問3で、キャリアコンサルタントとして見立てを行い、根拠を示しました。それに伴って、今後
自分がどんな方針でキャリアコンサルティングを進めていくかを説明する問題です。
この問題、JCDAの問い4と同じ問題のように見えますが、
「どんな方針でキャリアコンサルティングを進めていくか?」という問いに、JCDAよりも一歩踏み込んだ
解答が必要なのではないか?と考えています。
ジョブ・カードや仕事理解のためのツールを使う解答を示すことも場合によっては必要でしょう。
いずれにしても、このクライアントのためだけの具体的な方法を書く必要があります。
ということで、ここまでキャリアコンサルティング協議会(協議会)の実技論述試験問題について
見てきましたが、私の率直な意見としては日本キャリア開発協会(JCDA)の試験問題よりも難しいと
感じています(なので私はJCDAの試験を受けたのですが・・・(^^ゞ)
やはり協議会は、その後の2級キャリアコンサルティング技能士や1級キャリアコンサルティング技能士の
試験も運営されているので、その道筋を考えて試験問題の難易度を高くしているのかもしれませんね。
皆さんが受験されるのは、どちらの団体でも構わないと思います。ご自身に合う試験で実力を発揮される
ことが一番だと私は思います。
実技論述試験について私自身が気をつけていたこと
最後に、実技論述試験を受ける際に、私が気をつけていたことについてお話します。
まずは、解答をすべて書き終わること
とにかく、実技論述試験については、時間との勝負です。それはJCDAの試験も協議会の試験も同じです。
まずはすべて解答を書き終えること、そして誤字だけは無いように気をつけること、この2点が大事です。
書き終えなければ点に結びつきませんし、誤字は失点される可能性が大だからです。
解答は抽象的な表現にはしないこと
誰にでも当て嵌まるような抽象的な表現ではなく、事例記録にある相談者が本当に自分のクライアント
と思って、このクライアントに対し自分がどう考え対応するか?具体的に回答するのが大事です。
ですから、場合によっては相談者の発言を根拠に解答を書くことも必要です。
主訴と見立てを間違えないように
時間に余裕が無い試験なので、焦りが出ることもあります。主訴と見立てを間違って書いてしまう
ことも焦りの中ではあり得ることなので、間違えないようにしっかり意識しておくことが必要です。
クライアントを見下した書き方はダメ
クライアントの心に寄り添うのがキャリアコンサルタントに必要なことですから、たとえ試験問題への解答
であっても、クライアントを下に見下すような解答内容やクライアントが見たら嫌がりそうな施策は
書いてはいけません。
長い文章になるくらいなら、箇条書きで解答する
解答欄も限られた行数しかありませんし、長い文章を書いて分かりづらいようでは、意味がありません。
分かりやすく箇条書きでまとめて記入するのも手なので、その練習もしておいたほうが良いでしょう。
見立てで書いてないのに、今後の展開に出しちゃダメ
見立てで書いていないことを、今後の展開を行う理由として書くのはおかしいですよね。
たとえば、ツールを使って情報提供していきたければ、クライアントはその情報が不足しているとの
見立てが無いといけませんよね。見立てと今後の展開の辻褄はしっかり合わせることが必要です。
以上、今回はキャリアコンサルティング協議会(協議会)の実技論述試験について記事にしました。
次回試験まで、あと1ヶ月ちょっとです。まだまだ残暑が続き、勉強していくのも大変だと思いますが、
頑張って、合格を目指してください。
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