大学生の就活 面接編

就活生が考えるエピソードと面接官の見方の「ズレ」とは?

「自分には、人と差別化できるエピソードが無い」

「自分の経験なんて大したことない、企業に言えるほどの実績なんてない」

 

って悩んでESの「ガクチカ」「自己PR」を書く手が止まっていませんか?

 

 

今回は

就活生が「こう書けば評価されるよね!」と考えるエピソードと

面接官側が「ここを聞きたいんだよね!」と思っているエピソードとは

かけ離れていることが多い。というお話をします。

 

就活生である皆さんが、勘違いしながら残念なエピソードを考えてしまわないように

少しお付き合いいただければ幸いです。

 

 

就活生が考えがちな誤ったエピソード

「ガクチカや自己PRを説明するエピソードは、派手なものが良いだろう」

とか

「企業へのアピールだから、ビジネスで成果を挙げた系のエピソードが必要?」

とか

「自分だけで完結するエピソードより、人を巻き込んだエピソードが必要?」

 

なんて、考えている人も多いのでは?

 

 

でも、ちょっと考えてみてください。

面接官が大学時代のエピソードをなぜ聞くのか?ということを。

 

 

面接官がガクチカでも自己PRでも、関連のエピソードを聞きたいのは

 

「自社で、同じ意識で仕事してくれるかな?」

「自社で、同じ行動を起こして仕事してくれるかな?」

 

を学生のエピソードの「成果」だけでなく「中身」に見ているからなのです。

 

 

「同じ意識で仕事してくれるかな?」

「同じ行動を起こして仕事してくれるかな?」

を見たいのに

 

「アルバイト先の売り上げを○○%上げました」

単に「○○の課題解決を実行しました」

といった「事の結果だけで勝負!」なエピソードでは、面接官は評価しないのです。

 

 

面接官は、仕事での「再現性」を見る

厳しいことを言いますと、

面接官は、皆さんの学生時代のエピソードの成果だけでは

「ふ~ん・・・」

くらいにしか評価しません。

 

だって、単に「アルバイト先の売り上げを倍にした」とアピールされても

自社での「再現性」があるかどうかは分からないからです。

そりゃそうですよね、仕事の内容が全く違うのですから・・・

 

例えば、経験者採用のように、自社と同じ仕事をしていて結果を出していた人、

あるいは、お客さんを自社に持ってきてくれる、っていうように、自社で良い仕事を

してくれる「再現性」が明確なら、採用前の「成果」だけで評価される場合は

あります。

 

でも、学生の皆さんは、同じ仕事をした経験はなく、ほとんどがその企業で実際に

行う仕事以外のことをエピソードとしてアピールするのですから、

成果だけでは「再現性」を担保できない、ということをご理解いただけたと思います。

 

 

「再現性」をどんなところから見ているか?

 

では、面接官は学生のエピソードのどんなところに自社での「再現性」を

見ているのでしょうか?

 

ズバリ言うと

①「なぜそれを行ったか?」

②「どう行ったか?」

③「行って大変だったことは?」

④「行ったことで気付いたことは?」

⑤「反省点はある?」

⑥「将来はどうする?」

 

この答えから、自社での再現性を推測できるのです。

 

①「なぜ、それを行ったのか」

面接官はこれを聞けば、学生が入社後、仕事で頑張るきっかけや好奇心が

どういったところにあるのか?を推測できる。

 

②「どう行ったか?」

面接官はこれを聞けば、学生が入社後どんなアイデアを持って仕事をこなして

くれそうか?仕事を行ううえでの誠実さはあるか?最後まで粘り強く仕事を

やり抜いてくれそうか?必要なら他者と協働できそうか?を推測できる。

 

③「行って大変だったことは?」

面接官はこれを聞けば、学生が入社後仕事を行ううえでの仕事理解度や

仕事を理解しようとする意識があるかどうか?を推測できる。

 

④「行ったことで気付いたことは?」

面接官はこれを聞けば、学生が入社後仕事を行ううえで、猪突猛進し突っ走る

のではなく、しっかり問題点等を確認しながら遂行してくれると推測できる。

 

⑤「反省点はある?」

面接官はこれを聞けば、学生が入社後の仕事を責任感を持って行ってくれそうか?

自身を律して仕事してくれそうか?を推測できる。

 

⑥「将来はどうする?」

面接官はこれを聞けば、学生が入社後仕事を行ったうえでの反省点を把握し

更なる成長を遂げてくれる人なのか?を推測できる。

 

 

どうですか?よっぽど成果だけを話すよりも①~⑥をまとめて話したほうが

あなたの学生時代のエピソードをアピールできるでしょ!

 

 

だから派手なエピソードなんて必要ない

前項でお話したように、面接官は学生が自社に入社した後にどう仕事して

くれそうか?をイメージするためにガクチカや自己PRのエピソードを聞くのです。

だから、エピソードの「成果」ではなく「過程」のほうが大事だということを

ご理解いただけたと思います。

 

そうなると「派手なエピソードじゃないとダメなのか?」と思うのは間違いである

ことが分かりますよね。

 

一番良い、一番面接官に刺さるのは、自分のエピソードを他人や噂話と比較

するのではなく、自分が本当に一番「心に残っている」ものをエピソードとして

使うべき

でしょう。

それが面接本番で、あなたが一番アピールしやすいエピソードなのですから。

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  • この記事を書いた人

トリスタン

某国立大学とJAXAに計30年勤務してきました。今は大学のキャリアセンターで勤務した経験を基に大学生の就職支援を応援しています。 当サイトでは、大学生の就職活動に役立つ情報を発信していきます。 よろしくお願いいたします。 【取得した資格】 国家資格キャリアコンサルタント メンタルヘルスマネジメント検定(Ⅱ種ラインケアコース) 日本メンタルヘルス普及協会 認定メンタルヘルス指導員 日本メンタルヘルス普及協会 認定交流分析療法士

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