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10/1内定率推移を調べてみた

大学生・大学院修士学生の就職活動
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今回は、学生よりも就活関係者向けの内容です。

 

2021年卒の就職活動は現在進行中ですが、ここで過去に戻って10月1日付けの就職内定率を調べてみました。調べていくといろいろなことが分かってきます。

調べたのは文科省等が公表している「大学等卒業予定者の就職内定状況調査」です。

っと、その前にここ数年就活関連で起きた主な出来事について整理しましょう。

 

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就活関連で起きた主な出来事

ここ10数年において、就活を巡る大きな出来事(主にスケジュールに関する偏向)が頻繁に起きました。順を追ってみましょう。

① 平成20(2008)年9月:リーマン・ショック発生

② 平成23(2011)年3月:東日本大震災発生

③ 平成25(2013)年3月卒から就活スケジュール変更

それまでの「大学3年10月 企業の広報活動解禁 大学4年4月 選考活動解禁」から

「大学3年12月 広報解禁 大学4年4月 選考活動解禁」へ変更

④ 平成28(2016)年3月卒から就活スケジュール変更

「大学3年3月(4年に上がる直前) 広報解禁 大学4年8月 選考解禁」へ変更

⑤ 平成29(2017)年3月卒から就活スケジュール

「大学3年3月 広報解禁 大学4年6月 選考解禁」へ変更

 

 

内定率の推移を見てみましょう

 

10月1日付け内定率(大学全体)

まずは、国公立大、私立大双方含めた大学の10月1日付 就職内定率の推移です。

就職内定率の考え方は、就職希望者に対する10月1日時点での就職内定者の割合です。

(表中の数値は%で読んでください)

一番古いデータの「平成24(2012)年3月卒」は、平成23(2011)年10月1日時点の就職内定率です。

最初のスケジュール変更(上記③)の影響は、それほど無い模様

25(2013)年3月卒は地震発生後の4月に3年生に上がった学生(かなり意識高かった)。

広報解禁が10月⇒12月に後ろ倒しになったが、各キャリアセンターも10月~12月の間に学内で「業界セミナー」を企画し、企業との接点を持たせ視野を拡げさせたことが功を奏した?

2回目のスケジュール変更(上記④)の影響は大きかった

4年生の8月に選考開始となった28(2016)年3月卒は、スケジュール変更の影響をかなり受けたと考える。事実、学生も大学も企業も要領を得ず、理系院生は論文準備等の影響大であった。

産・学の批判を受けすぐにスケジュール変更(上記⑤)

特に、4年生の8月の選考開始が不評だったため29(2017)年3月卒でスケジュール変更

(「大学3年3月 広報解禁 大学4年6月 選考解禁」)これが現在まで続いている。前年よりも若干選考が前倒しになり混乱は減ったが、この頃から企業がインターンシップ等でスケジュールに関係なく学生とのコンタクトを重視し始め、学生のキャリアセンター利用、ガイダンス出席が減り始めた。

また、選考解禁よりもずっと手前に選考を始め、内定出しを始めたのもこの頃から。

10月1日付け内定率(国公立大・私立大 比較)

28(2016)年3月卒まで国公立優勢。その後は私大優勢も令2(2020)年卒で逆転。

就活スケジュールが割と守られていた頃(28(2016)年3月卒)までは、私立大より国公立大が優勢。平29(2017)年3月卒~平31(2019)年3月卒学生までは私立大が優勢。

やはり企業に積極的にアタックする”行動力”は私立大生が上だったのか?令和2(2020)年卒の再逆転は、産業界の意向があったのか?大混乱の令和2(2021)年卒はどうなるか?

10月1日付け内定率(国公立大 男女比較)

男子学生より女子学生のほうが内定率が高い年がほとんど
スケジュール変更の影響は女子より男子のほうが高い?

私の実感でも、国公立大学の就活生は男子よりも女子のほうが優秀に見える。

物事の考え方がしっかりしていて行動力もある。男子は上位学生を別にすると割とおっとりしていて動きが遅い。だから、スケジュール変更に当たった学年(例えば(28(2016)年3月卒))の男子は行動が一歩遅れ、準備が早い女子のほうが優秀に見えてしまったのか?

昨今の企業とのコンタクトも女子と比べて一歩遅れているのかもしれません。

10月1日付け内定率(私立大 男女比較)

28(2016)年3月卒と比較し、29(2017)年3月卒の上昇率が顕著
令2(2020)年3月卒で内定率が落ちているのはなぜか?

私立大学は、国公立大学に比べて学生の就活サポートを手厚く行いスケジュール変更の影響を素早くキャッチしているイメージがあり、29(2017)年3月卒~31(2019)年3月卒においての伸びは、その結果が出たと考えています。

2021卒はどうなるか?

今年の就職内定は二極化?
<新 学部4年生・修士2年生向け> 4月に入り、各就職ナビ会社から「4月1日時点の就職状況調査」の結果が発表されています。いくつかの調査結果を見させていただいたところで私が出した結論は。 学生も企業も二極化が起きる!? であります。ではなぜ...

以前、当ブログで書きましたが、ちょっとおさらいしてみます。

学生も企業も二極化する?

複数内定を取る学生、内定取れず苦戦する学生の二極化。採用枠をしっかり確保する企業、採用枠を満たせず、学生とのコンタクトが難しい企業の二極化。が起こりそう。

採用活動の長期化?

選考活動を後ろ倒しする企業も多いでしょう。採用枠に満たない企業はどういった決断をするのか?(途中で打ち切る?長期化してでも粘る?)については読めませんが、情報が見えなくなることで、苦戦する学生が途中で諦めてしまうことが心配。

学生への支援方法はどうする?

2021卒の学生は、3月以降に受けるはずだった「合同企業説明会」が軒並み中止になり、Webセミナ-での対応になっています。今後もたぶん対面の説明会は難しいでしょう。

リクナビ 大学生向け合同企業説明会 6月末まで中止に | NHKニュース
【NHK】新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、就職情報サイト「リクナビ」の運営会社は、大学生向けの合同企業説明会を来月末まで中止…

 

心配なのは、3月までの活動が遅れた学生です。遅れた学生が3月以降自分の視野を広めることが難しくなったのは大きな痛手だと思います(Webセミナーだと、どうしても嗜好が偏りますからね)。

 

今年の10月内定率は、もしかしたら前年を下回る結果になるかもしれません。ただ、長期化してでも大学キャリアセンターは、こまめな情報発信(特に企業の採用情報等)とWebでも何でも、苦戦学生とのコンタクトが大事になってくるでしょう。

 

 

と同時に、2022卒への対応も忘れずに(^0^;)

 

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