ここ数年の選考早期化により、すでに企業の最終面接も多く実施されているところですが
皆さん、これまでの採用面接の結果はいかがですか?
「最終面接で落とされるケースが多いんだよなぁ」って人も多いのでは?
そんな人は、最初の面接以降、最終面接にかけて志望動機をレベルアップさせていないのが
最終で”お祈り”される原因になっているのです。
レベルアップさせろ、といっても内容を変えるわけではありません。
より”濃い”ものにしていくのです。
今回の記事では、志望動機をレベルアップさせる、濃い志望動機にしていくために
何が必要か?についてポイントを挙げて説明していきます。
最終面接に向けて志望動機のレベルアップが必要な訳
まず最初に、面接で面接官から多い質問トップ10を、面接前半(一次二次)と
面接後半(最終)に分けて集計しているので見てみましょう。
この集計を見ると、一次二次といった前半の面接では、志望動機・自己PR・ガクチカ
長所・短所・大学時代の活動状況等、所謂”面接で聞かれそうなこと”が万遍なく質問されています。
反対に、最終面接では、志望動機だけでなく表の赤色の箇所にあるように
自社に入社してからのこと、未来をメインに質問されています。
また、黄色の箇所のように自社への入社本気度も最終面接で聞く頻度が高いのも特徴です。
青色の箇所のように、一次二次面接で聞かれる質問の上位にあったガクチカや自己PRは
最終面接で質問されるケースは少ないか確認のため軽く質問して終わることが多い。
この結果から分かることをまとめてみます。
① 学生の人となりや、学生時代の活動状況は、一次二次等前半の面接である程度確認されている
② 確認された学生の情報は、一次二次の面接官から最終の面接官へ伝わっている
③ 最終面接では、自社への志望動機だけでなく、入社後の自分像や社会の展望、自社の展望等未来のことについて質問することで、より深く自社を研究しているか?を見ている
④ 上記③や自社への志望度、他社の選考状況を聞くことで、ミスマッチや内定辞退を極力防ごうと考えている
以上のことから、最終面接に臨む際は、ESや一次二次面接の志望動機から、更にレベルアップした
志望動機に昇華させないと、内定獲得は難しいと言えるでしょう。
最終面接に向けて志望動機をレベルアップさせるには?
前項で、最終面接で聞かれる質問の内容を見て、志望動機のレベルアップが必要だと
ご理解いただけたと思います。では、どうやってレベルアップすれば良いのか?
について見ていきましょう。
(1)基礎的なこととして
① 志望する企業がどんな分野に属し、今後の展望・課題を理解する
まずは、自分が志望する企業がどんな事業で利益を挙げているか?
そんな企業活動の内容について、自分はどう思うのか?
今後、業界の動きの中で志望する企業はどうなりそうなのか?課題はどこにあるか?
について考えてみてください。上記表の⑥⑦の質問への対策にもなります。
② その企業に入社したら、どんな仕事をするのか?理解する
今度は、自分の仕事のことです。
自分がその企業に入社したらどんな仕事を行うことになるのか?を理解することと
その職種の中で、自分が目標としていること、成し遂げたいこと、を考えてみてください。
自分が入社後に辿る未来のことを考えることで志望動機が深まります。上記表で言えば
②③の質問への対策にもなりますね。何も定年までのことを考える必要は無いのです。
自分が30歳くらいになるまでの自分像を考えてみてください。
③ 企業が「主語」にならない志望動機を作る
「御社の製品が好きで、志望しました」
「御社の○○に共感して志望しました」
「御社は□□業界の中で△△の製品に一番力を入れているので志望しました」
というように、企業が「主語」なだけだと、受けに来ている「あなたの考え」が見えてこない。
たとえば「製品が好きで」だけでは、ただのファンなだけ。企業に入社したら自分がファン
ではなく、あなたがファンを作っていくビジネスをする必要があることを理解してください。
企業の「どこに(企業の情報)」と、「なぜ(あなたの情報)」の接点をしっかり話して
いかないと「あなたの考え・入社動機」が見えてきません。
④ 入社後、自分のどんな「強み」で勝負していきたいか?考える
ただ「○○やりたいです」だけでは、アピールにならない。
自分のどんな「強み」を生かしてやりたい仕事に携わっていこうと考えているか?
を添えることも必要。自己PRで話したことにリンクしても良いですが、
「やりたいこと」「なりたい姿」とともに「できること」「スキル」も示していけば、
説得力が出てきます。
(2)より深めるには?
① 採用HPとともに本サイトもチェックしよう
まさか、採用HPだけ見て企業研究してないですよね?
もし、採用HPだけでなく、そこから深めるために本サイトも見に行ってください。
本サイトはお客様へ向けた内容になっているので、企業がお客様に向けて何をどんな形で
アピールしているか?が分かります。
② 企業の目標・計画を確認しておこう
企業が今後、どう事業展開していこうと考えているか?は本サイトに事業計画として
掲載しているはずです。あなたが入社したらその未来に向けた事業計画の担い手になる
わけですから、しっかり確認し、企業がどんな方向を目指しているのか?
その計画を自分はどう思うのか?業界の中の志望企業の立ち位置も含め考えてみてください。
また、共感できる情報があったら「どこに(企業の情報)」と、「なぜ(あなたの情報)」の
点を合わせて話すと良いでしょう。
③ 同業他社比較をしておこう
「なぜ、ライバル企業ではなく、この企業なのか?」を自身で明確にするために、
同業のライバル企業と比較し、志望する企業のどういうところが他社と違うのか?
どこにより魅力を感じているのか?を明確にしておきましょう。
同業他社を比較すると、業界全体のことも分かりやすくなるし、その業界の中で
自分が志望する企業の立ち位置も分かりやすくなるので、オススメです。
ただ一点注意しなきゃいけないのは、仮に他社比較した結果を面接で話すのなら
ライバル企業の悪口は絶対に言ってはいけません。
④ ビジネス雑誌の記事も参考にしてみよう
ビジネス雑誌(「週刊 東洋経済」「週刊 ダイヤモンド」「日経ビジネス」等)に、
自分が受ける企業、属する業界の特集が掲載されている場合があります。
これもぜひチェックしておきましょう。ネットにバックナンバーが掲載されてますし、
もしかしたら所属大学のキャリアセンターで定期購読し、資料として置かれているかもしれません。
上記のビジネス雑誌は、手軽に業界の動向を知ることができます。もちろん書いてあることを
参考にして、自分の考えをまとめることが大事です。あくまでビジネス雑誌は自分の考えを
まとめるための材料として考えておくとよいのです。
⑤一次面接以降の「逆質問」から志望を深めてみよう
一次面接以降、面接官へ逆質問をしていると思いますが、仕事に関すること、社風に関すること、
等の中で自分が知り得ていなかった部分を逆質問しているはずです。面接官から返された回答を
基に志望理由を深めることは可能です。
「○次面接の際に伺った、~のお話を自分でもしっかり考え、こういう点でより一層志望が増しました」
と言うこともできますよね。
だから誰かの「この逆質問トレンドだから」とか口車に乗って聞きたいと思っていなかったことや、
逆質問でその面接のフィードバックを聞くなんて勿体ないことなのです。
まとめ
最終面接は、企業にとっても学生に内定を出すか?出さないか?の「最終判断の場」
であるので、重要視しています。だから生半可に臨むと落とされます。
だからこそ、より深い志望動機を作っておく必要があるし、深い志望動機で最終面接の面接官の
心を動かせることができれば、内定に結びつくのです。
これから、大手を含め皆さんの本命企業の選考が多くなっていくと思います。
ぜひ一次~最終面接に向けて、より洗練していくよう頑張って対処してください。
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