<新 学部4年生・修士2年生向け>
4月に入り、各就職ナビ会社から「4月1日時点の就職状況調査」の結果が発表されています。いくつかの調査結果を見させていただいたところで私が出した結論は。
学生も企業も二極化が起きる!?
であります。ではなぜそう考えたか?調査結果のポイントを含めて説明します。
4月1日時点の内定状況
内定率は、30%~35%昨年(2020卒)と比べ約10ポイント上昇
調査結果を見ると、コロナ渦に関係無く、早くから企業が動いていた、ってことだったようです。2020卒と比べても10月以降の面接実施率、内定率が増えています。学生の動きも早く、3月中にES提出した人は調査対象の76%ほど、面接等の選考に進んだのも55%ほど。注目はWeb面接経験者で3月中に調査対象の30%が経験あるようです。
内定を得た企業について
内定を得た企業の70%近くがインターンシップに参加した企業。やはりインターンシップ等で接触した学生の囲い込みが多かったのでしょう。また、内定取得先企業の従業員規模を見ますと1000人~4999人が約45%と最も多く、次いで300人~999人が約36%、5000人以上の大手企業も約24%となっており、早めに動く企業が中小企業だけではないことが分かります。また、昨年同期と比べても1000人~4999人および5000人以上の企業の動き出しが早いのは意外でした。
学生のこれからの就職活動について
内定を獲得した学生のうち、就職先を決めて就職活動を終了した割合は10%ほどと少数で、大半の学生は内定を保持しながら就職活動を続けるようです。
企業のこれからの動きについて
3月31日付けで、政府は各経済団体に向けて「2021年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請」を出しており、企業に対し柔軟な対応を求めていますので、これから選考を行う企業が少なくなるということは無いでしょう。ただし、新型コロナウイルスによる行動自粛は企業の人事担当者にとっても影響がありますので、今後の動きは流動的であり、いつどのようにして企業側が動くのか?を学生はしっかりチェックしておく必要があるでしょう。
「学生も企業も二極化」とは?
学生の二極化とは?
上記のとおり、30~35%の学生が内々定を得ていても、ほとんどがこれからも就職活動を続けるということは・・・
内々定を持つ学生もまだ就職活動を続けると・・・
一度、内定取れたら学生は変わります。見違えるように魅力的に映りますから、次に受けた企業でも高評価が貰えたりします。上記の調査結果のとおり、内定を取ってもまだ志望度の高い企業をこれからも受けていくでしょうから、複数内定取得者は増えるでしょう。また昨年から複数のインターンシップに参加していれば、参加した企業からのオファーもあるでしょうから尚更有利になります。
複数内定取っても内定辞退するのが遅い
そのくせ、志望度が低い企業の内定辞退も遅かったりします。昨今は企業もそれに感づいていて、内定承諾の期日を早めているケースもありますが、複数の内定を持ったままにする学生はこれからも増えるのではないでしょうか。逆に複数内定保持者が増えると、内定を全く得られない学生も増えます。
なかなか内々定取れない学生は苦戦する?
上記のとおり、複数内定を取れる学生と全く内定を取れない学生に二極化する可能性があると考えています。その要因の原点は動き出しの早さや有益な情報を掴む早さなのかもしれません。
企業の二極化とは?
あまり知られていない企業は苦戦?
特に今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、大学内で開催される合同企業説明会や大規模合同企業説明会を実施できませんでした。これは特に知られてないけど優良なB to B企業には致命傷で「学生達には、まずうちの企業を知ってもらいたい」という手段が取れなかったことで、エントリー数が増えない場合があります。こうなると採用予定人数に達するまで採用活動が長期化する可能性が高いです。
準大手や中堅企業も内定辞退者が多いと苦戦?
学生の中に複数内定保持者が多くなると、いつかは内定辞退が頻発する時期が出てきます。早めに採用活動に動いて、せっかく採用予定人数に達したのに、後になってから内定辞退が頻発すると、新たに採用の計画を立てなきゃいけません。その時期が遅ければ遅いほど苦戦する可能性があります。
不要不急の活動自粛がいつまで続くか?
これが一番の問題かもしれませんね。5月6日までとする「緊急事態宣言」も、どうなるか分からない状況です。今の状況は学生にとっても未知であれば、企業にとっても未知であります。Web等を使ってうまく対応できる企業は成功するかもしれませんが、そうでない企業は苦戦するのかもしれません。
学生は時期が遅くなっても諦めるな!
企業だって人材を欲しがっている、諦めるな!
今年は、上記に挙げた理由でなかなか採用予定人数に達しない企業も増えると思われます。第2第3の選考が行われる可能性があるので、学生は諦めないで戦ってほしい。
今のうちに自分の知らない企業もチェック
業界を固定化してませんか?もし今、選考がストップしているなら業界を跨いで今まで知らなかった企業をチェックするチャンスです。例えば「毎日、今まで知らなかった企業のWeb動画を10社以上見て、自分に合うかどうか検討する」って目標を立ててみるとかはいかが?
来年に回さない方が良い
今年、就活できる人は、まず間違いなく今年決めちゃった方が良いと私は考えます。
だって、来年どうなるか分かりませんから・・・。
以前に当ブログで考えを述べましたが、来年まだ新型コロナウイルスの感染が続いていたらどうなります? 今年の日本経済が受けるダメージは? オリンピック開催の有無は? 来年こそは本当に不透明です。今年就職活動を受けられる人は、ぜひ今年決めちゃってください。
以上、私が考える二極化と学生へのメッセージでした。
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