新卒で就職された皆さんも、仕事を始めて早1ヶ月。GWの連休を楽しんでいる人もいれば
この1ヶ月の疲れを癒やしている人もいるでしょう。
逆に新卒で働き出して1ヶ月もしないうちに「もう辞めたい」と退職を考える人もいるでしょう。
辞めたいと思うのには様々な理由があるでしょうが、「それなら仕方ないよね」って理由と
「その理由で辞めてしまうのは、ちょっと勿体ない。もう少し様子みたら?」って理由があります。
今回の記事では、どんな理由なら辞めることにメリットがあり、どんな理由なら
もうちょっと様子みて自嘲するほうがメリットがあるのか?を考えてみたいと思います。
これからも「仕事辞めたい」と考えている新卒社員の方は一定数いると思います。ぜひ参考に
して、メリットのある決断をしてください。
(1)新卒の社員が早期退職した理由 トップ10
まずは、退職理由のトップ10を見ていきましょう。
第1位:労働環境・条件が悪い(勤務時間の長さ・休暇がとれない等)
第2位:給与に満足できない
第3位:職場の人間関係が合わない
第4位:上司と合わない
第5位:希望する働き方ができない(場所・時間等)
第6位:成長できる見通しが持てない
第7位:仕事にやりがい・意義を感じない
第8位:今後のキャリアが描けない、目指すキャリア形成に繋がらない
第9位:自分のやりたい仕事ができない
第10位:会社の方向性と合わない(ビジョン・価値観等)
中には、複数の理由があって退職を決意した人もいるとは思いますが、上に出てきた退職理由
トップ10を基にして
・辞めることにメリットがある場合
・もうちょっと様子みて自嘲するほうがメリットがある場合
に分けて、どう行動すれば良いか?を考えていきましょう。
(2)辞めることにメリットがある場合
新卒の就活で頑張って入社した企業であっても、下記の状況になったら退職し、早めに次を目指す
ことにメリットがあると考えられます。
① 労働環境・条件が悪く心身に不調をきたしている場合
「働き方改革」なんて言われる時代ですが、まだまだ社員に長時間労働を強いる会社は数多く
あります。サービス残業が多かったり、休日出勤して代休も取れないような職場にいると、
最初は頑張って仕事できていても、次第に心身に支障をきたしてきます。たとえば
・早朝に目が覚めてしまう、朝に気分が重く体も重く感じる
・午前中の仕事でやる気が起きない、集中力がない、判断力が低下している、人と会うのが億劫
・好きだった活動に興味がなくなる、休日に何もやる気がしなくなる、笑えなくなる、涙もろくなる
・夜なかなか眠れない、食欲がなくなる、疲れやすい
こんな症状が出てきたら、まずは医者に相談。最初は内科に診てもらい、はっきりした異常箇所が
無ければ心療内科を受診することをお勧めします。
そして、いつまで経っても仕事の状況が変わらないような会社であるなら、辞めることにメリットが
あると考えていいでしょう。
②上司と合わずハラスメントを受けている場合
上司と合わず、パワハラ、セクハラ、アルハラ等ハラスメントを受けていて、それを相談する人も
部署も無く、会社としてハラスメントを無くす努力をしていないことが明確なら、辞めることに
メリットがあると言えるでしょう。
ただ、辞める決断をする前に、相談する人や部署があるかどうか?他の部署も自分とは合わない人達
ばかりなのか?を確認してから行動を起こすようにしましょう。もしかしたら今の上司だけが自分と
合わない人間なのかもしれませんから。
③会社の方向性(ビジョン・価値観)が合わない場合
会社が目指す方向性や今後のビジョンに疑問を持ったり、自分の価値観と合わなかったり、という
ケースで辞めたくなることもあるでしょう。もしかしたら、大学生時代の就活に失敗し、納得の
いかない就職先に行かざるを得なかった人に多いケースなのかもしれません。
この場合、どう考えるか?
会社の方向性やビジョン、価値観等については、今もこれからも自分の仕事に密接に関わってくる
ものです。そういった自社の考え方にどうしても納得いかない、どこへ異動してもそれは変わらず
この会社に居る限り、モチベーションが上がらない、ということであれば、早期に見切りを付けて
自分の価値観に合う会社への転職を目指すのもメリットがあるかと思います。
ただし、まだ就職してから日も浅い今の退職決断は、自分の仕事観がまだ熟成されていないままの
決断になるので、もう少し我慢して仕事を続けて、会社の方向性やビジョンに共感する部分が出て
きて、仕事へのモチベーションが上がることを期待する、という選択もありだと思います。
(3)様子みて辞めるのを自嘲するほうがメリットがある場合
私としては、基本的に会社を辞職する前に「本当にすぐに辞職していいの?」と自問自答し
誰か信頼の置ける人に相談してから行動に移した方が良いと思っています。
特に下記の理由で会社を辞めたいと考えているのなら、ちょっと自嘲して周りを見たり
もし辞めてから自分はどうなるか?を考える時間を持つことが必要と考えます。
①給与に満足できない場合
勤める前に、給与について知らされてはいたけれど、実際に給与として貰うと、その額の低さに
満足できない、という人もいるでしょう。自分の生活に支障をきたすレベルの給与しか貰えないなら
副業を考えてみるのも手ではありますが、会社によっては「副業はダメ」なところもあるし
何より残業が多く忙しかったり、心の余裕が無ければ副業なんてできませんから、自分の生活レベル
を落とせないなら、辞職して自分の生活レベルを保てる企業への転職を考えるのも一案です。
ただし、辞職してすぐに次の転職先に就職できるなら良いのですが、転職先が見つからない期間は
無給になるので、あなたの生活はもっと苦しくなることを忘れてはいけません。
就職したばかりなら、充分な貯金だって持てていないでしょう。そうなるとアルバイトして
生活することでいっぱいで、転職活動も満足に出来なくなります。
それよりも、早く仕事を覚えて昇級して賃金UPさせていくことを考えた方が、よっぽどメリットが
あるでしょう。
②職場の人間関係が合わない場合
どうしても職場の人達と合わない、輪には入れない、自分の価値観とは違う価値観の人達ばかり
って感じることありますよね。こうなると仕事していても疎外感を感じて「自分はここに居るべき
人間なのだろうか?」と考えて、辞めたくなることもあります。
ただし、この場合は他部署を見てください。他部署の人達もあなたとは合わない人ばかりですか?
会社って、割と違う価値観、違う考え方を持った人って多いのです。そういった違う人達が
知恵を出し合って、仕事を作り上げていくから、魅力ある仕事ができるようになるのです。
違う部署もじっくり観察してみて、違う感覚の人達が居るなら、辞めるのは自嘲したほうが
メリットがあります。なぜなら、いつかは自分が異動して合う価値観の人達と仕事をすることに
なったり、異動して自分の部署に来た人が自分に合う人かもしれないからです。
③やりたい仕事ができない、仕事にやりがいがない場合
配属先が、入社前に希望していた部署ではなかった。ってことで仕事を辞めたいと思っている人も
今の時代は多いのかもしれません。ただこれも、すぐに辞めることよりも自嘲して少し仕事を続ける
ほうにメリットがあります。
何故なら、ジョブローテーションで希望していた部署・仕事に就く可能性があるのなら、その仕事に
異動するまでの間を頑張れば良いのです。また、少し他部署の仕事を経験しておいたほうが、
やりたい仕事・希望の部署に異動したときに、より良い仕事ができて自分の成長に繋がる可能性も
あるからです。
また、他の仕事が実は「この仕事面白い!」と、やりたい仕事に変化することもあります。
実は多くの社会人が、仕事の種類を重ねていくことで、自分にとって好きな仕事が変わっていく
経験をしているのです。実際私も、学生のキャリアを考える仕事が好きになるなんて、若い頃には
考えもつかなかったのですから、すぐに辞めようとせず、まずは経験することに頭を切り替える
ことをしてみましょう。きっと世界は変わると思いますよ。
④成長できる見通しが持てない、今後のキャリアが描けない場合
今は学生時代から「成長」「キャリア」を意識させられる時代。そして自分と他人を過度に比較
してしまうのも、今の若い人達には多いのではないでしょうか。
だから、就職した会社、配属された部署の仕事や部署の上司や同僚とのやりとりで、自分が成長
できない、自分が満足したキャリアを築くことができない、と少しでも感じた場合「早く仕事を
辞めて、自分の成長を促してくれる、満足なキャリアを築ける会社に転職したい」となるのでは。
ただ、この理由も自嘲したほうがメリットがあると言えます。
そもそも、会社任せでしか成長できないのですか?会社任せでしかキャリアを描くことができない
のですか?他人任せの成長なんて本当の成長と言えるのでしょうか?
もし、配属された部署がホワイト過ぎて、ユルい職場だとしたら、これも他の部署をみてください。
また、自分に任された仕事がユルい仕事ばかりだとしたら、先輩達をみてください。
他部署は、猛烈に働いていたり、先輩達は裁量権を貰ってイキイキと働いているのなら、自分が
頑張って他部署に異動したり、経験を積んで実力が付けば、裁量権を与えてくれてイキイキと仕事が
できるようになる。それが成長に繋がり、目指すキャリアも描けるのではないでしょうか。
他部署もユルかったり、先輩達もユルい仕事しかしていなかったら、逆に自分で成長し、自分独自の
キャリアを築けるチャンスだと思うことです。ユルい仕事で、時間に余裕があるのなら、副業する
チャンスですし、学び直しや資格取得の学校へ通って成長するチャンスだってあるはずです。
ちゃんと給与を得たうえで、外で成長できる時間的余裕もあるのですから、会社に留まっておく
ほうが、よっぽどメリットがあると思いますよ。
以上、退職理由によって、すぐに辞めるほうがメリットがある場合と、自嘲してしばらく仕事を
続けた方がメリットがある場合と分けてご説明しました。
最後に一つ、もし悩んで精神的に支障をきたしてしまったら、すぐに大きな決断(辞職等)は
しないでください。精神的にダメージが出たときは、正常な判断が出来なくなり、そこで大きな決断
をすると、大失敗する可能性が大なのです。自分の心が充分に快復するまで仕事を休み、正常に判断
できるようになってから決断するようにしてください。
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