<学部4年生・修士2年生向け>
今年の就活、厳しいですよね。すでに内々定が出た人は一安心だと思いますが、まだ1社も決まらず落ち込んでいる方、メンタル不調に陥っていませんか?
この症状が多くなったら要注意!
なかなか上手くいかないときって、メンタルが沈むことがあるのです。正式な診断とは違いますが、例えば次の項目をちょっと見てください。
・イライラする。
・不安だ。
・落ち着かない。
・よく眠れない。就寝時間や起床時間が不規則だ。
・体の調子が悪い。
・食欲がない。胃腸の調子が悪い。
・アルコール摂取量が格段に増えた。
・物事(就活含む)に集中できない。ケアレスミスが増えた。
・服装が乱れている。身なりを気にしなくなった。
・友人や他人とのトラブルが多くなった。
どうですか?かなりの部分で当て嵌まるのであれば、大学の学校医さんに連絡したり、キャリアセンターに相談したり、を考えてみてください。
こんな思考してませんか?
「現実の受け取り方」や「ものの見方」を「認知」と言いますが、極端に偏った考え方で出来事をネガティブに捉えている状態を「認知の歪み」と言います。「認知の歪み」が習慣になると客観的に出来事を捉えることができず、知らず知らずのうちに自分を苦しめていっちゃうんですよね。
「認知の歪み」例えば
「友人に送ったメールの返信がこない。」というとき
・ 嫌われているのかもしれない
・ メールがつまらなかったのかも
って思ってしまうのが、「認知の歪み」です。
就活においての「認知の歪み」を幾つか・・・
(1)全か無かの思考パターン
「○○社に入れなかった・・・、私の人生終わりだ」
(2)一度や二度起こった失敗・悪い出来事を常に起こると思い込む思考パターン
「私がやることっていつも上手くいかない、就活も上手くいかないんだ」
「就活頑張ったって、絶対失敗する」
(3)過小評価をしてしまう思考パターン
「30社にES出して、通ったのはたったの5社だけか、たった5社だけ・・・」
(4)感情を根拠に物事を決めつける思考パターン
「こんなに不安になっているんだから、採用面接は失敗するに違いない」
(5)マイナス思考のパターン
「ES通って面接まで進んだけど、面接は絶対落とされる」
(6)レッテル貼りの思考パターン
「どうせ自分はダメだから」「自分なんて無価値な人間」
(7)心にネガティブなフィルターをかけてしまう思考パターン
面接通過しなくて「今までの人生で目上の人に評価されたことなんてないし・・・」(本当はゼミで教授に評価されてたり、インターンシップで人事担当に褒められたりしたことあるのに、そういったポジティブ経験にフィルターをかけてしまう。)
(8)根拠も無いのに、悲観的な思い込みを信じてしまう思考パターン
「面接のとき、面接官がちょっと首を傾げた。もう私はこの企業落とされるんだ・・・」
悪い思考パターンを変えるための検証
上記のネガティブな思考って、本来ならば”無意味な思考”なのに陥っていることに気がつかないんですよね。ですが、ネガティブな思考が一つ出てきたら、その思考でドツボに陥る前に「ちょっと待った!」と次の事を考えてみる習慣を付けることをしてみてください。
① ネガティブなことが自分で「その通り」と考えるその理由はあるのか?
② そのネガティブなことを考えることでメリットはあるのか?
③ ゛ デメリットは無いのか?
④ 最悪どんなことになる可能性があるか?
⑤ 奇跡が起きるとしたら、どんな素晴らしいことになるか?
⑥ 現実的にはどんなことになりそうか?
⑦ 他の人ならこの状況に対してどんなことをするだろうか?
⑧ もし、友人がこんな状況だったら何と言ってあげたいか?
⑨ 自分自身に対して、どんなことを言ってあげたいか?
以上の問いかけをすることで、それまでネガティブで主観的だった思考に、客観的な思考が入り込んで「必ずしもネガティブに考えなくて良いかも?」と思うようになってきます。
期間限定で気分転換してみる
就活の忙しい時期ではありますが、上記のようなネガティブな思考が嵩んでメンタルが落ちたときは、期間を決めて(例えば面接等の予定が無い3日間とか)気分と機能を改善するような行動をとってみる(行動アクティベーション法と言います)ことをオススメします。
例えば・・・
人が少ない公園に行って日向ぼっこしてみる
時間を決めて趣味のサイトを閲覧する
友人とスカイプでバカ話する
美味しいご飯をUber Eatsで注文する
好きな音楽をヘッドホンで聴きまくる
これらの行動を行う前に、簡単で構わないのですが下記の手順を踏んでみてください。
① 期間限定で行う行動をリストアップする
② リストアップした行動について、それぞれ「行動の楽しさ」「行動する重要さ」を挙げてみてください。
③ 行動を実施したら、実施した結果(気分や自身に繋がったこと)を簡単にまとめ、未実施の行動はなぜ未実施だったか?未実施の行動は今後どうするか?をまとめてください。
上記は簡単で構いません。もちろん行動自体もこのご時世ですし、出来る範囲のスモールステップで考えれば良いでしょう。
こういった行動(健康行動)を増やすことがポジティブな状況に身を置くことになるので、QOL(クオリティー・オブ・ライフ)が上がり、ネガティブ発想が減っていきます。
脳、神経などの生理的な機能にもプラスに働くので、最初に挙げた体の不調や不安症状等の改善にも役立ちます。
終わりに
今年の就活は、前代未聞の就活になっています。就活生の皆さんは大変だと思いますが、企業の採用担当者さん達もこんな採用活動は未経験なんです。だから一緒に戦うという気持ちで頑張っていきましょう。そして上記に挙げたとおり、ネガティブ思考に気付いて、修正して、たまには行動アクティベーション法でリラックスして乗り切りましょう。
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