ESや面接対策のために、自己分析しようとしても、企業にアピールする「タネ」
を思い出せない人も多いのではないでしょうか?
・学生時代頑張ったことは何ですか?
・あなたの「強み」「弱み」を教えてください
この2点は、ほぼどこの企業のESや面接で聞かれることですが、いざ自分の
学生時代の頑張りや、強みって、インパクトの強いものを思いだそうとしてしまう
こともあって、なかなか上手くいかないこともあります。
今日は、自分の「感情」からガクチカ、自己PRの「タネ」を思い出す方法を
探っていきたいと思います。
人間の8大感情から「タネ」を思い出す
人間には8つの基本的な感情(純粋感情)があります。
(1)8つの基本的な感情
『喜び・信頼・恐れ・驚き・悲しみ・嫌悪・怒り・期待』です。
喜び:希望が達成したときや、優しさを感じたときの爽やかな気持ち
信頼:心配することなく、信じて安心できる気持ち
恐れ:害悪や危険な事柄に対して逃避したいと感じる気持ち
驚き:予期しない事象を体験したときの瞬間的な感情
悲しみ:物事がうまくいかなかったときや、大切なものを失ったときの残念な気持ち
嫌悪:憎み嫌い、不快に感じる気持ち
怒り:侮辱されたり、傷つけられたりしたときに起こる不愉快な気持ち
期待(予期):事柄が自分の思い通りになることを望む気持ち
(2)8つの基本的感情には強度差がある
感情には、それぞれ強度差があり、それぞれ言葉で言い表されています。
基本感情 強い感情 弱い感情
喜 び → → → 恍 惚 → → → 平 穏
信 頼 → → → 感 嘆 → → → 容 認
恐 れ → → → 恐 怖 → → → 心 配
驚 き → → → 驚 嘆 → → → 動 揺
悲しみ → → → 悲 痛 → → → 憂 い
嫌 悪 → → → 憎 悪 → → → 退 屈
怒 り → → → 激 怒 → → → 煩 さ
期待・予期 → → 警 戒 → → → 興 味
※ いずれもロバート・プルチックの『感情の輪』から
さて、24の「感情」についてご説明しましたが、ここでぜひ行ってほしいのが
上記24種類の感情の中で、学生時代に経験したことがあれば、どんな些細なこと
でも良いので、思いだし書き出してみてください。
思い出すときに気をつけるべきは、周りと比べることはしないこと。
「こんなこと、他の学生だったら普通のことなんだろうな」とか
「こんなことで、感情を表すのは恥ずかしい」
と思わないことです。
この「タネ」の見つけ方は、如何に自分に素直になって、人と比べず経験を
思い出せるか?にかかっているのです。
各、感情から自分の「タネ」を思い出す
では、上記8つの基本的感情、合計24の感情を感じた経験を思いだしてみます。
感情がきっかけになったことでも良いですし、何かの行動をとった結果、感情を
経験したことでも良いと思います。
ここで少し、各感情について「こんなことがありそう」をまとめてみました。
(1)喜び(強:恍惚、弱:平穏)
大学時代の「喜び」は、割と多いのではないかと思います。
「成績が上がった」「サークル活動でうまくいった」「バイトで好成績をあげた」
といった自分の行動の結果により感じた経験があるのではないでしょうか?
(2)信頼(強:感嘆、弱:容認)
ここは、仲間との共同作業で信頼・感嘆・容認の経験があるかもしれません。
「ゼミで仲間と共同して研究を行い、仲間を信頼し分担して作業を行った結果
良い研究成果が生まれた」とか「学園祭の実行委員で仲間に信頼され、素晴らしい
仕事ができた」とか、誰かとの関わりがキーポイントになっているのでは?
(3)恐れ(強:恐怖、弱:心配)
この感情の中では、弱の「心配」が行動の起点になったケースがあるのでは?
「この成績では留年してしまう」「コロナ禍でサークル活動が出来ず、
サークルが崩壊状態」等、マイナスな場面から行動を起こし、プラスの状況に
持って行ったことを思いだしてみてください。
(4)驚き(強:驚愕、低:動揺)
こちらも、感情の中では、弱の「動揺」が行動の起点になったり、
身近な人の行動対する「驚き」から自分も行動しようと決心したり、等が
考えられますね。もしくは、自ら行動を起こしている最中、失敗したときに感じる
感情として「動揺」を経験しているかも?
「友達が、いきなり成績上がったようで、驚いた。自分も次の学期から成績向上
を目指すように切り替えた」
「○○の行動を起こしたのだが、途中で痛い失敗をして、窮地に陥り動揺した」
等が考えられます。
(5)悲しみ(強:悲痛、弱:憂い)
この感情としては、弱の「憂い(思うようにならなくてつらい、せつない)」
の経験が思い当たるのではないでしょうか?
特に、この数年はコロナ禍により、思うようにならない経験をいっぱいしてきた
と思います。
(6)嫌悪(強:憎悪、弱:退屈)
さすがに、嫌悪や憎悪の感情から行動を起こしたことでガクチカや自己PRの
「タネ」は出てきにくいとは思いますが、弱の「退屈」は行動するきっかけに
なった感情として、経験があるかもしれませんね。
(7)怒り(強:激怒、弱:煩さ)
こちらも(5)(6)と同様に、負の感情になりますが、負の感情を解消しようと
して、新しい行動を起こしていることもあります。こういった負の感情についても
思いだしてみてください。
(8)期待・予期(強:警戒、弱:興味)
ひょっとしたら、ここが一番感情の経験があるのではないでしょうか。
特に弱の「興味」については、行動を起こすきっかけになったり、行動を起こした後
更なる行動に繋げる興味が出たり。
また、「予期」についても、自分が良い行動を行っているという自覚があることで
良いことが起きるであろう「予期」を感じたりすることもあります。
「一つの教科で成績が悪かったから、勉強方法を変えたら成績が上がった。この結果
から、他の教科にも興味が出始め、すべての教科で良い成績を取ることができた」
「以前から○○に興味があり、コロナ禍をきっかけに行動してみたら思いがけない
成果が出た」等、様々思いだしてみてください。
まとめ
今回は、8つの基本的感情と、その強弱を含めた合計24の感情を思いだして
自分のガクチカ、自己PRの「タネ」を思いだしてみよう。という提案をして
みました。
いきなり
・学生時代頑張ったことは何ですか?
・あなたの「強み」「弱み」を教えてください
を考えても、なかなかすぐには思い浮かばないと思います。
であれば、自分の中に湧いた「感情」からヒント(タネ)を探してみてください。
そして自分が心からアピールできるESを作成してくださいね。
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