国立大学の今後の方向性を知っておこう!

大学生・大学院修士学生の就職活動
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<21卒 22卒 向け>

先日UPしました「国立大学での働き方」の記事へのアクセスが多く、皆さんご覧になっていただいているのだな、と嬉しく思っています。

そんな皆さんに向けて今回は、国立大学(本当は私立大学も含めてだが)が進むべき方向性が文科省の諮問機関である、中央教育審議会の答申で示さたことについてご紹介したいと思います。

国立大学採用の「面接試験」の前にチェックされることをオススメします。

今の国立大学が目指していること

先日、私が運営しているTwitterでもご紹介したのですが、今年(令和2年)1月22日に中央教育審議会の大学分科会で示された「教学マネジメント指針」が、今後の国立大学のみならず、私立大学も含め大学が進むべき方向性とされており、各大学は独自の個性や特色を生かして、この教学マネジメントの確立に動いています。

下記に「教学マネジメント指針」のURLを貼っておきます。

https://www.mext.go.jp/content/20200206-mxt_daigakuc03-000004749_001r.pdf

 

大学生である皆さんにとっては難しい内容なのかもしれませんが、大学が本来あるべき姿が書かれていますので、まずは一度読んでみてください。

全く分からないといけないので、ちょっとだけ解説してみますね。

教育の質を保証するための取組

「教学マネジメント」とは?

「大学がその教育目的を達成するために行う管理運営」と定義されています。

なぜ今「教学マネジメント」を重視すべきか?それは今の大学に課せられた使命として「教育の質保証」があるからです。

 

多様化し、変化の大きい現代社会に人々が対応していくには、大学のような高等教育機関が質の高い教育を行い、社会に有能な人材を送り出していくことが必要ですが、なかなかそれが実現出来ていない問題があります。

 

これまでの大学は「何を教えたか?」という”大学側の視点”で運営されてきましたが、これだと大学は「教えた」という自己満足だけで自ら改善せずに終わってしまいます。

これからの大学は「学生が何を学び、身につけることができたのか?」という”学生側の視点”で運営し、しっかり成果が見える教育が必要とされているのです。成果が上がらなければ改善する、それが「教育の質保証」です。

 

そして教育の質保証を確立していく上で、各大学は「三つの方針」を策定しています。

「入学者の受入れに関する方針」(アドミッション・ポリシー)

自分たちの大学ではこんな学生を求めているという「入口」に関する声明

「教育課程の編成及び実施に関する方針」(カリキュラム・ポリシー)

どんな教育をしてどういう人材を育てるかという「中身」に関する声明

「卒業の認定に関する方針」(ディプロマ・ポリシー)

大学でどんな力を身に付けさせて卒業させるかという「出口」に関する声明

 

この「三つの方針」を読めば、各大学がどんな学生を欲しているかどんな教育をするのか、そして、どんな付加価値を学生に付けて卒業させるのかがわかるわけです。

「三つの方針」については、各大学のサイトで謳っています。

「三つの方針」に基づき大学教育が行うPDCA

ここでは、あまり詳しくご説明できませんが、大学は上記「三つの方針」を掲げ、それを実現していくために、PDCAサイクルを回していきます。

 

 

このPDCAサイクルを回す主体は、大学の学長や学部長だけでなく、全教職員が一丸になって取り組んでいく必要があるので、全教職員は常に意識しておく必要がありますし、教員も職員もそれぞれ必要なスキルを上げていく努力をしていかなければなりません(上記指針では「FD(教員の授業内容・方法改善)」「SD(事務職員の資質改善)」の実施が不可欠、とされている)。

 

上記「三つの方針」とPDCAサイクルの中身については、各大学によって独自の考え方がありますので、もし余裕がありましたらご自身が所属している大学や、採用面接を受ける大学、その他比較したい大学があったら、それぞれ「三つの方針」とPDCAを回す上でどんなことを行っているのか?等についてチェックして方針の違いを見ておくのも良いでしょう。

旧態依然とした人事異動方針の中で

さて前回UPした「国立大学での働き方」でご説明しましたとおり、国立大学はまだ公務員時代の人事異動のやり方を引きずっており、2~3年で異動を繰り返していくのが常です。

今回は、前回の補足として入職後の人事異動の傾向を下記にまとめてみました。

新卒採用~係員時代

2~3年ごとに人事異動を繰り返す。その間、総務⇒学務、学務⇒財務 等、系を跨いだ異動をさせて、様々な仕事の経験を積ませる。場合によっては、文部科学省や他機関への出向もありうる。

主任(主事)~係長(主査)時代

この間も2~3年ごとで異動が繰り返されるが、徐々に人事や上司の見立て、本人の希望も多少考慮のうえ、財務系なら財務系の中で、学務系なら学務系の中で、といった同一系統の中での異動が多くなっていきます。ここで専門性を構築していく考え方です。

副課長(サブマネージャー)~課長(マネージャー)

この役職になってくると、ポストの数に制限があるので、意図しない系の異動もあります。専門性というよりは、マネジメント能力を育てるための異動という考え方です。

 

以上、課長職になるまでの人事異動のケースをまとめてみましたが、上記でご紹介しました「教学マネジメント」を始め、公務員時代には無かった”ある程度専門性を必要とする”仕事が多くなっているところで、ようやく3年を超えても異動しないパターンも出てきはじめていますが、まだケースとして少なく、たまに「この分野の人材が育っていない」といった現象も見受けられることがあります。

 

また、職員では賄えない専門性のある仕事については、仕事自体をアウトソーシングすることも考えられますが、国立大学は予算も限られているため、結局は担当職員が努力して乗り切る、というパターンが多いように思います(こういう「人任せ」的なやり方は、改善しなきゃいけないと思うのですけどね)。

これからの国立大学職員

ともあれ、これからの国立大学職員は、旧態依然とした人事異動システムと、限られた「人」「物」「金」といったリソースの中で、いかにアイデアを駆使して自大学の独自色を出して、教育の質を上げていくか?そしてどのように、改善された教育の特色を外向けに発信していくか?の取組が必要になってきていると考えています。

 

採用試験を受験される皆さんも、この辺りを考えながら、自身の「大学職員像」を考えてみてください。

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