27卒の皆さんも、そろそろ夏休み終了が近づいている頃でしょうか?同時に夏のインターンシップやオープン・カンパニーへの参加も一段落付いていることでしょう。
さて、秋が近づいてくると早期の本選考を行う企業が続々と出てきます。そろそろエントリーのお知らせもあるかもしれません。そんな状況下で、27卒の皆さんも「早期選考受けなきゃ!」という思いを持っている方も多いでしょう。
今日の記事は、そんな27卒で、これから企業の早期選考を受けようと考えている方に対し、早期選考受けて失敗する学生の特徴と、失敗しないために対策しておくべきポイントについて解説します。
この大事なポイントを確認し、実行することで、早期本選考企業に良い印象を与えることができますので、ぜひチェックしてください。
早期本選考に挑んで失敗する学生の特徴とは?
早期の本選考を行う企業は年々増加していますが、それに比例して選考を受ける学生も増えています。ただ、すべての学生が成功するわけではなく、早期選考を受けて失敗する学生も少なくありません。
本項では、早期本選考に挑んで失敗する学生の特徴について見て行くことにします。
①インターンシップやイベントに「参加しただけ」で済ましていると失敗する
夏のインターンシップや各種イベントに参加した学生も多いと思いますが、インターンシップに参加したっきりで、振り返り等手を付けていない人はいませんか?
インターンシップやイベントは学生の皆さんの就活において、最初に企業や仕事に直に触れるイベントです。参加してどんなことを学び、感想を持ったのか?まとめて自分のものにしておかないと、参加した意味が無くなりますし、何よりインターンシップ等に参加したことがきっかけで、企業から本選考に呼ばれたなら、参加して以降の成長が面接で表れないと、評価が下がるだけです。
また、もしインターンシップ等に参加した企業への志望度が高い場合、振り返りを行うことと並行して、人事やOB・OG社員と繋がるチャンスがあれば、しっかり繋がって情報収集することも大事になります。
以上のとおり、インターンシップ等イベント参加後の振り返りは大事で、これをしていない学生は企業研究に繋がらず、早期選考を受けても失敗するのです。
②準備不足で挑むと失敗する
皆さんは、3年生に上がった今年の4月から本格的に就活を始めて、ようやく夏のインターンシップ等のイベントをこなしてきたばかりで、就活においては謂わば「初心者」なわけです。
ですが早期選考を行う企業からすれば、選考となれば否が応でも学生を評価して内定を出す学生を決めなければいけませんので、学生の能力や思考のしかた、自社への想いの強さはしっかり見られるのです。
企業は、皆さんの事情なんて考えてくれません。就活始めてたったの半年ほどしか経っていなくても、本選考にエントリーしたのなら、準備不足のままでは通用しないのです。
③早期選考企業の考えを理解していないと失敗する
まず、なぜ企業はこんなに早く本選考を行うのか?を考えてみてください。
「自社に必要な優秀な人材を他社に取られる前に、自社で内定を出して囲い込みたい。」これが本音です。
そして、仮に10月や11月に内定を出す企業は何を考えるか?「内定を出した学生は、できるだけ辞退等逃げられないようにしたい」と考えるわけです。ただ、これから来年の内定式まで1年、入社まで1年半も時間があるのですから、内定学生が心変わりして内定辞退しないとは限らないのです。
では、企業はどうするのか?まず優秀な学生を選んで尚且つ自社にカルチャーフィットする学生、自社への想いが強い学生を少人数でも選ぶわけです。選考を受ける企業が、どんな企業でどんな仕事があって、どんな社風で、どんな人が働いていて、なぜそんな企業が自分に合うのか?を考えておかないと早期選考に通過するのは難しいのです。
④「皆受けるから」とか「面接の練習になるから」で受けると失敗する
上記③のように、どんな企業であるか?を理解し、そこになぜ自分が合うのか?を考えられる学生が強いのですから、単に「友達が早期選考企業受けるらしいから自分も」とか「今のうちに本選考の面接練習ができるから、気軽に受けておこう」という気持ちで早期選考企業を受けると失敗するどころか、後の就活にも影響しますよ。
「友達が受けるから」「面接の練習になるから」なんて気持ちで受けたら、志望動機が浅いものになり、面接官から見て「自社にフィットする」学生には映りません。それどころか学生に入社への想いが薄いことが分かってしまい、即落とされます。
こういう形で面接に落とされることが続くと「自分はどの企業からも必要とされてないのでは?」と自信を無くしてしまいがちです。自信を無くすと、後々、様々な企業が選考の募集を行っても受ける勇気が無くなったり、終いには就活をストップして、時間をロスしてしまう人もいるので、軽い気持ちで早期本選考を受けるのは注意が必要です。
⑤早期本選考には優秀層が多く採用人数も限られるから、難易度は高い
早期に本選考を行う企業に挑んで失敗する学生の特徴を見てきましたが、それでも内定を得る学生は存在するのです。
そんな学生はやっぱりポテンシャルが高くて、自分のこと、会社のこと、仕事のことを理解し、自分がその会社とどう合うのか?入社後に何をやりたいのか?といったビジョンまで考えられていて、面接官に理解してもらえるように話せる人なのです。優秀でその企業への想いが強い学生なのです。
また、早期本選考を行う企業は、採用人数を絞っていることも難易度の高さに繋がっています。
なぜ採用人数を絞っているか?というと、早期で採用した学生がミスマッチだと 辞退や早期離職につながるリスク があるので、最初から大量に内定を出さず “厳選して少人数” に絞っているのです。仮に、辞退者が多くなれば、その都度優秀層を集めて少人数の選考を行い補う形をとるのです。
ということで、早期選考を受ける学生の中には、優秀層が多いこと、企業も優秀層を狙っていること、採用人数を絞っていること、があって難易度が高いのです。
それでも早期本選考を受けるなら、絶対対策しておくべきポイントとは?
前項で、早期本選考に挑んで失敗する学生の特徴や失敗する要因についてお話してきました。
それでも、インターンシップ等イベントで人事担当と繋がって、企業に好印象を持ったり、就活の最初から狙いの企業だったりするなら、早期選考が難しくても受けたいと思うのは当然です。
それでは本項では、27卒が早期本選考を受けるのなら、絶対対策しておくべきポイントについて、お話していきます。このポイントをしっかり抑えておけば、優秀層の学生とも戦えるようになりますので、ぜひチェックしてください。
ポイント1:少なくとも「入社してもいいな」と思える企業を選ぶ
前項の「失敗する学生の特徴」の④にあるように、皆が受けるから自分も早期選考受けるとか、面接練習のつもりで早期選考を受けると、必ず面接官に「自社に入社する気は無さそうだな」と、早々と落とされる候補者として評価されてしまいます。
早期選考企業に限らずですが、少なくとも「この企業なら入社してもいいな」と思える企業を受けてください。入社する気持ちが無ければ志望動機なんて作れませんし、そもそも取り繕って志望動機を作っても、面接官から評価されないまま終わることになるのです。
ポイント2:自分の過去の出来事を思いだし、今の能力を認識し、仕事がメインの生活をイメージする
就活で言う「自己分析」は、自分の学生時代(大学・高校・中学・時には小学校)の出来事を思いだし
・どんなことを?
・なぜ?
・どうやって?
取り組んで、それが自分にとって印象的な出来事になったのか?を見つめ直すことから始めます。
自分の取り組みによって起こった印象的な出来事は、自分の中に何かの変化があって起こった出来事であることが多いのです。
その取り組みを始めたのは、何かきっかけがあったのか?何かに感化されて取り組みを始めたのか?という始まりの部分から、取り組みの最中にどう考えて行動していたのか?、何かアイデアを見つけて取り入れていたのか?取り組みが頓挫するような苦しい局面はなかったのか?苦しい局面からどう挽回したのか?というように、単に取り組みそのものだけでなく、取り組みの中身や取り組みを行う自分の内面にフォーカスを当てて行動を思いだしていくことをオススメします。
よく「派手な出来事でないとアピールできない」と考える学生がいますが、企業は取り組みそのもの(どんなことを?)については、それほど注目していません。
それよりもどうしてその取り組みを行うことにしたのか(なぜ?)や、取り組みをどうやって遂行し、完了させていったのか(どうやって?)を重視するので、たとえ地味な取り組みでも、なぜ?どうやって?を(アイデアも含めて)話していきましょう。
そのエピソードから企業の面接官は、あなたが自社の仕事を行うようになった場合のポテンシャルについて推測を立てて評価してくれるのです。
その過去の出来事・行動が積み重なって今(現在)の自分が居るわけです。過去から積み重ねた経験が、現在の自分にどう影響して、どんな能力が身に付いているのか?考えてみてください。
そして、そんな過去の経験を持ち、今こんな能力を持っている自分が、今後、受ける企業に入社してどんな仕事をしながらどんな生活を送っていきたいのか?どんなキャリアを築いていきたいのか?という未来を考えることが必要です。
そう!過去の出来事はガクチカになり、現在の能力は自己PRになり、入社後(未来)にやりたい仕事は志望動機になり得るのです。
ポイント3;受ける企業が、社会の中でどんな立ち位置にあり、その企業の中で自分がどんな仕事をしていきたいかを考える
今度は、早期選考で受ける企業についてです。
その企業は、今の日本社会の中において、どんな立ち位置に居るのでしょう?メインの事業やサブの事業、その事業が社会にどう影響を与えているのか?どの層に対して影響を与えているのか?(対企業?対国民?)そして、その事業において他にライバル企業はあるのか?そのライバル企業との違いは何か?ということから調べてみてください。
受ける企業の社会での立ち位置を知り、事業が社会に与える影響について知ることができたら、今度はその企業が行う事業が自分にとってどう見えてどう思うのか?その事業の一端を自分の仕事として担うことは嬉しく思うのか?誇らしく思うのか?それほどでもないのか?あなたの想いはどこにあるのか?を考えてみてください。
これが志望動機作成の第一歩です。
そういった自分の内面から、その事業を行う企業に魅力を感じるなら、同じ事業を行う他社とも比較してみましょう。他社と自分が受ける企業はどう違うのか?ひょっとしたら他社に魅力を感じるかもしれませんが、ここは比べることが必要です。
事業に魅力を感じ、他社と比べても魅力を感じるなら、その企業で自分が行うことになる仕事について、考えてみましょう。いずれにしてもまだ「仕事」を経験していない中で、その企業での仕事が自分に合うか?合わないか?は分からないと思います。ただ、少なくとも「この仕事、自分には向いていなさそうだな」とか「こういう仕事は嫌いだな」と思うのなら、ちょっと敬遠したほうが良いでしょう。
こうやって、事業のこと⇒同業他社のこと⇒自分が行う仕事のこと、を整理して自分の気持ちで考えることで、借り物ではない、自分オリジナルの深い志望動機が出来てくるのです。
ポイント4:ガクチカ・自己PR・志望動機は、等身大の自分を表し、自分の考えを述べること
上記、ポイント2と3でガクチカ・自己PR・志望動機の形は見えてくると思います。
ここでやってはいけないのが、どうしても自分のガクチカや自己PRに自信が持てず、話しを盛ってしまったり、企業の事業や仕事について、世間の評価を気にしたり、他人の志望動機を借用したりして、自分自身を表すことから離れてしまうことです。
せっかく、ESや面接の場を企業が作って、等身大の自分を知ってもらう機会が用意されているのに、そこで偽りの自分を演じてしまっては、まったく意味が無いものになってしまいます。
ポイント5:面接対策は、自分が言いたいことの暗記に時間をかけるより、まず自分のこと、自分の気持ちを理解することに時間をかけろ
今度は、面接時に自分のガクチカや志望動機等、自分の事を話すとき、話す内容をなるべく暗記してしまおうとしていませんか?
「企業のこともあまり調べてないし、自己分析もあまりできていない」ってときに、付け焼き刃で面接時に話す文言を考えて、それをすべて暗記して話してしまおうと考えてしまいがちです。
でも、ちょっと考えてみてください。皆さんが初対面の人と会って自己紹介を受けるときに、すべて暗記したものをそのまま話されたら、違和感だらけになってしまうと思いませんか?
自分のことを知って欲しい、理解して欲しい、と思ったら、まず自分のやってきたこと、自分のこと、自分の気持ち、を自身が理解しないと相手にも理解してもらえないのです。
暗記するより、自分理解に時間をかける。これが効果的に面接官に理解してもらえる第一歩なのです。
ポイント6:面接官に好印象を与えられる言動を心掛ける
自己分析や企業研究といった事前準備とともに、面接官に好印象を与える言動を心掛けることも必要です。
たとえば、どんなことに気をつけるべきなのか?挙げていきましょう。
・身だしなみをチェック。だらしなく思われないように
・自分から笑顔と明るさを意識して接する
・面接官からの質問にしっかりと耳を傾ける姿勢が大事(グループ面接では、他の応募者の話しにも興味を持って耳を傾ける)
・面接官が自分の話を理解しているか?を意識しながら話す。(話すスピードはいつもの自分の話し方よりちょっとスローに、ちょっと大きめに、声は若干高めにを心掛けて)
・結論ファースト+根拠(事例)で論理的に説明する
・一方的に話過ぎるのはダメ、回答を短く端折って面接官に再質問を促すようなテクニックはもっとダメ!
・逆質問は、3つほど用意しておきたい。できれば事業戦略や社風、社員のキャリア構築の方法等を聞いていきたい
・Web面接なら、事前に照明、自分の見え方、背景、通信環境を整えておくこと。そして面接本番は通信が繋がったら、自分から先に挨拶すること
ポイント7:たとえ選考に落ちても折れないことが大事
ここまで、早期選考企業だけでなく、様々な企業の選考、皆さんの本命企業の選考においても必要な対策について、お話してきました。ただ、これだけ対策しても新卒就活って、企業と学生とのマッチング次第なので、企業から「この学生自社には合わないな」と思われたら、落とされるわけです。
落とされることが続くと、学生によっては心が折れて、就活を続けることが苦痛になり、活動が止まってしまうこともあるので、注意が必要です。特に早期選考で落とされ続けると、その後多くの企業が選考開始し、チャンスがあるのに、自分の心が折れた状態でチャンスを逃すこともあるのです。
ですから、早期選考で落とされてもネガティブに思わない努力が必要なのです。
まとめ
本日の記事は、これから早期選考に挑もうと思っている27卒の皆さんに向けて、失敗する学生の特徴と、失敗しないために対策しておくべきポイントについて解説しました。
まとめますと
・受けたインターンシップやイベントに「参加しただけ」で済ましていると失敗する。振り返りは今のうちに
・準備不足で挑むと、たとえインターンシップからの繋がりで選考に呼ばれたとしても失敗する。自己分析は少しずつ勧めておき、受ける企業の見通しが付いたら、企業研究はしっかりと、入社後のイメージも含めて考える
・早期選考企業の考えを理解していないと失敗する。早期選考企業ほど企業理解・仕事理解が進んでいないと選考通過は難しい
・「皆受けるから」とか「面接の練習になるから」と入社の気持ちが無いのに受けると失敗する。「この企業なら入社してもいいな」と思う企業を選ぶべき
・受ける企業が、社会の中でどんな立ち位置にあり、その企業の中で自分がどんな仕事をしていきたいかを考える
・自己分析は、まず自分の過去の出来事を思いだし、今の能力を認識し、仕事がメインの入社後の生活をイメージする
・面接対策は、自分が言いたいことの暗記に時間をかけるより、まず自分のこと、自分の気持ちを理解することに時間をかけ、面接時は面接官に好印象を与えられる言動を心掛ける
・たとえ選考に落ちても折れないことが大事
もし、早期の本選考を受けようと思っているのなら、上記についてしっかり対策を行って受けてください。