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なかなか面接が通らない人へ・・・②

大学生・大学院修士学生の就職活動
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<新 学部4年生・修士2年生向け>

 

昨日のブログ記事で、なかなか面接が通らない人の敗因として

”アピールしようとしているポイントがずれている”

ってことについて申し上げましたが、もう少し分かりやすくご説明するために、私が勤めていた大学での模擬面接の場で実際に存在した学生の事例をお話してみますので参考になればと思います。

 

<事例1:社会系学部3年生男子 メーカー希望>

この学生は、大学で実施している模擬面接に参加してきたのですが、この模擬面接の時点ですでに10社ほど企業を受け、すべて一次や二次の面接で落とされてしまう、という悩みをもっていました。

私 :「大学時代頑張ってきたことを話してください?」

学生:「飲食店でのバイトで、少し工夫をして売り上げや顧客数を数倍にしたことです」

 

実際にはもう少し追加の説明はあり、確かにバイトで工夫したことについては分かったのですが伝え方が大雑把な上「ああして、こうして、こう努力したので顧客数が伸びました」の説明ばかり、アルバイト先の規模感やどんな顧客が来るどんなタイプの飲食店なのか等の話はおろか、実際達成して「こう自分は変われた」とか「こういう自信が付いた」といった自分なりのエピソードとして伝わってこなかったのはマイナスポイントだなと思いました。

結局私に限らず他の模擬面接官も「この位の工夫はどんな学生でもやるよね」という印象となってしまい、この学生の「大学時代頑張ってきたこと」については魅力を感じることができませんでした。

 

面接後のフィードバックで

私 :「もっと他のエピソードは無かったの?」

学生:「他大学の学生と一緒に学生団体を作り、学生生活のモチベーションを上げる(勉強にしても私生活にしても)研究活動をしていました」

という話をしてきました。

この学生団体は健全なもので、学生達が自主的にダラダラしがちな学生生活をどのようにしたら充実した生活に持って行くことができるか?を自分たちの活動を通して考え、発表していくものだそうで、活動の内容や団体の規模感、活動したうえでの学生自身の感想も話してくれたのでこちらも「それで!?それで!?」と追加質問をするくらいのエピソードでした。

私:「とても良い活動をしているじゃない!なんでこの活動のことを言わないの?」

学生:「ネットの情報で、働いたことを話した方が受けが良いと書いてあったから・・・」

 

ネットの噂って怖いもので、自分にとって有益な情報もあれば、有害な情報もあります。この学生は、ネットの噂どおり就業したことを話していたのですが、詳細に飲食店のバイトの話を聞いた後でも、学生団体の活動のほうが魅力的に思いました。自身の大学だけではなく、他大学の学生と一緒になって団体を運営していくこと、自分たちの学生生活を、より充実したものにしていこうと努力し、自ら実践していること、こちらのほうが圧倒的に魅力的に感じたのです。

その後、この学生は学生活動の話をすることで、アピールすべき自己PRにも気づき、見事に志望の企業から内定をもらうことになりました。

 

<事例2:理系大学院生2年生 女子 化学系メーカー志望>

この学生は、就活中盤の6月頃から頻繁にキャリアセンターへ相談に来ていて、それまで数十社の企業に落とされて、かなり気持ちも萎え相談しながら泣き出してしまうほど。

化学系の就職先は、結構企業も絞られていて、それも苦戦の一因だったのですが、とにかくうまくいかなくて、見た目も暗くなってしまい、印象としても悪かったところでした。

 

私 :「大学時代頑張ってきたことは何を話しているの?」

学生:「家庭教師のアルバイトの話をしています・・・」

 

まあ普通に、家庭教師のアルバイトで、教え子の成績を上げ、志望校に合格させたというエピソードでしたが、この学生の相談を受ける際に、まずはこれまでの学生生活のことを細かく聞くことにしました。

そうしたら・・・

 

私 :「研究室では、どんな役割でどんな研究をしているの?」

学生:「研究室では、全体の面倒を見ていながら、自分の研究や後輩の研究、共同研究先との調整をしています」

 

なんでも、指導教員がとても忙しい方らしく、なかなか研究室におらず最上級生である自分が後輩(学部生も含め)の研究指導から共同研究先との調整、研究室の雑用までかなりの仕事をこなしているのだとか・・・。

 

私 :「研究室を一手に任されていて頑張っているじゃない!そのことを企業に話してみれば?」

学生:「研究室での作業は、今まで当たり前のことと思っていたので気がつきませんでした」「これを頑張ってきたことやアピールポイントとして挙げても良いのでしょうか?」

私 :「これからは、研究室での仕事を自分のエピソードとしてまとめて話してごらん。きっともっとすんなり話せると思うよ」

理系の大学院生なので、研究活動のことを大学時代頑張ってきたことやアピールポイントにしする学生は多いのですが、この学生はあまりに自分一人が研究室の中で重責を担う活動を毎日のようにやってきたことで、逆に当たり前のことと思ってしまったことから、今まで話が出てこなかったようです。

 

その後、この学生は研究室の話としっかり行い、自分には ”研究室という組織を切り盛りする能力、共同研究先との対外折衝能力があること” をアピールポイントにした途端にあれよあれよという間に5社、6社の内定を得てきました。

最後に「この企業にお世話になることにします」と報告しにきたときの表情は、とても内定が出ていなかった頃とは比べようも無いほど輝いて見えました。

 

今回は、実際に私が接してきた学生達の事例をお話してみました。今、なかなかうまくいっていない方は、ぜひもう一度自分の学生生活を振り返ること、ネット等の噂に惑わされないこと、自分では「当たり前なこと」「普通のこと」と思っていたことが実は社会人にとって魅力的に思われることもあるってことをぜひ認識して、エピソード作りをしてください。

それから、エピソードをまとめたら誰か大人(できればキャリアセンターの方)にエピソードを聞いてもらうことを実行してください。

きっと、違った結果が出てくると思いますよ。

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