<22卒以降 向け>
22卒の皆さんは、そろそろ夏休みが終わり、秋学期の授業が始まる頃でしょうか。サマーインターンに参加された方、印象はいかがだったでしょうか?
期間の差はあれど、インターンに参加できたことで、「働くとはどういうことか?」「この業界・企業はどんな仕事があるのか?」「仕事を遂行するうえで必要なスキルは何か?」の一端が見えたと思います。
逆に、「インターンの選考に落ちまくって参加できなかった」「アルバイトで生活費を稼ぐのに精一杯だった」という方もおられるでしょう。
今日は、サマーインターンに参加した方も、しなかった方も、秋以降の有効な企業研究についてお話します。
まだまだ業界は絞るな!
人に寄っては「そろそろ業界を絞ろうかと考えています」って声が聞こえたりしますが、私は声を大にして言いたい「あなた、今までどれだけの企業を研究したの!?」「自分の可能性を限定しちゃっていいの!?」と。
もちろん、日本国内に400万社もある企業のすべてを研究しろと言っているわけではないです(普通に考えても、そんな数の企業を調べるのは到底無理ですが)。でも例えばサマーインターン、もしくは1day説明会に参加した10数社で企業研究を終えてしまう・・・なんてことは絶対に避けるべきなんです。
今は「自分この業界・企業を知ってる!」を増やす時期
以前にもご紹介しましたが、今はまだ上記の○の部分を大きく拡げる時期です。いろいろな業界や企業、もちろん職種だって様々ありますので、自分が活躍できる場所はどこなのか!?の選択肢を今のうちに拡げておくと、いざ本選考で企業へエントリーする際に楽になります。
家でできる、ちょっとした業界・企業研究
とはいえ、サマーインターンも終わり、大学でのガイダンスや企業を呼んだセミナーも開催されないとすると、どうやって「自分この業界・企業を知ってる!」を増やせばよいのか?難しいと思います。そこで、ちょっと大学生の皆さんには億劫になるかもしれませんが、
私がオススメするのは『業界地図』を読むことです。

私がオススメするのは、上記の日本経済新聞社編『日経業界地図』です。
古くからある業界に加えて、新しい枠組みとして「人工知能(AI)」「ビッグデータ」「キャッシュレス決済」「サービスロボット・ドローン」等々の業界も含まれています。
「人工知能とかキャッシュレス決済とか、ニュースで見たり実際使ったりしてるけど、働くとなるとそこまでの知識は無いんだよなぁ~」って方、心配ありません。ちゃんとそれぞれの業界に「基礎知識」と「最近の動向」が書かれていますので、初歩的なところは理解できると思います。
では、この『業界地図』をどのように読み進めれば良いのでしょうか?
まずは、流し読みしてみる
まずは、流し読みしてみましょう。
掲載されている業界数は約170ありますが、例えば1日に10業界読んでも17日で読み終わります。とにかく流し読んで「ふ~ん!」「へえ~!」のレベルで良いのです。
例えば、皆さんが使っているスマートフォンは、アップルやサムスンがすべて自社で製造しているわけではない、ってことはご承知だと思いますが、ではどんな企業が部品供給しているのかご存じですか?
例えば、皆さんも利用しているであろう「LINE」はどんな企業と繋がりがあるか知ってますか?
そんな情報も、この『業界地図』で一気に得ることができちゃうのです。
気になった業界は深く調べてみる
ざっと流し読みしているうちに「この業界面白そうだな」「文系(理系)でもこの業界で活躍できるかな」とか思いが生まれてくることもあるでしょう。そうなったらぜひ深く調べてみてください。業界のトップ企業のホームページを検索しても良いですし、『業界地図』の中にも各業界の「参考データ」として業界に関係する協会が紹介されていますから、協会のサイトで情報を得ることも有効です。
さらに、詳細を知りたければ秋冬のインターンに参加するもよし、大学が実施するWebセミナーで知識を深めるのも良いと思います。
逆引きも面白い
これまで、「流し読みしてみる」「深く調べてみる」と説明してきました。
次は”逆引き”を説明したいと思います。
『業界地図』の巻末に、企業・団体名の索引が掲載されています。もしあなたがサマーインターンに参加した企業や思い入れがある企業等があったら、ぜひこの索引で思い入れのある企業を探してみてください。企業が見つかったら携わっている業界のページが掲載してあるので、そのページに行って確認していきます。
そう!今の企業は様々な事業を行っています。何も一つの企業が一つの業界に関係があるわけではなく、複数の業界に跨がって事業を行っている、というのが理解できるでしょう。
例えば・・・
・三菱商事(出資も含む)
「商社」「紙・パルプ」「製粉・製糖・製油」「ハム・ソーセージ、水産・冷凍食品」「コンビニエンスストア」「スーパー」「卸」「水ビジネス」「リース」
・トヨタ自動車(出資も含む)
「自動車」「自動運転」「カーシェア」「エコカー」「ペイテレビ」「燃料電池」「リチウムイオン電池」「戸建て住宅」
以上のように”逆引き”も駆使して業界地図を読んでみると「この企業ってこんなことやってるの!?」「自分がやりたかった仕事って、実はこの企業でも出来そうだな」っていう発見に繋がります。
まとめ
22卒の皆さんは、21卒以前の先輩達が就活の準備に入る学部3年生・修士1年生のときに受けてきた「キャリアガイダンス」や「企業セミナー」を受けられないまま夏が過ぎてしまいました。中にはWebでガイダンスやセミナーを受けた方もいると思いますが、就活の方法や情報を得るには不十分なまま進んでいると言えます。
業界・企業研究の方法も、たぶん理解しないままサマーインターンに進んでいる方も多いかと思います。そんなサマーインターンが終わった今、22卒の皆さんは少し落ち着いて就活を修正する必要があると私は思っています。
その修正の一つが『業界地図』の利用です。
(1)まず流し読む
(2)気になった企業は深く調べる(協会の情報等も駆使して)
(3)逆引きして、企業が行う多角的な事業を理解する
以上をやってみませんか!
ちなみに、私は日本経済新聞社の業界地図を念頭に説明してきましたが、他に東洋経済新聞社の『会社四季報「業界地図」』も定番で使いやすいと思います。

ぜひ自分が読みやすい、と思う業界地図を用いて業界・企業研究を始めてみませんか?
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