<23卒 および24卒以降 向け>
3月7日(月)~3月11日(金)にテレビ東京系列 ワールドビジネスサテライト(WBS)および、日本経済新聞で取り上げられた日本企業に関するニュースの中で、就活生が注目すべき情報についてまとめました。
今回取り上げるニュースの中で、気になるものがありましたら、ご自身で深掘りし、企業研究に繋げてください。
3月7日(月)分
住信SBIネット銀行 上場延期、ウクライナショックで
・住信SBIネット銀行は24日に予定していた新規株式公開(IPO)を延期する。ロシアのウクライナ侵攻で投資家心理が冷え込んでおり、公募や株式の売り出しが難しいと判断した。
・住信SBIネット銀行と大株主のSBIホールディングス、三井住友信託銀行が主幹事を務める証券会社と協議し、上場延期の方針を固めた。
イオン、PBで「プレミアムビール」 サッポロが製造
・イオンは7日、プライベートブランド(PB)「トップバリュ」でビールの新商品「プレミアム生ビール」を発売すると発表した。8日から全国約8000店のグループ店舗で販売する。
・製造はサッポロビールが担い、欧州産ホップを使用するなど原料や製法にこだわった。新型コロナウイルス下で宅飲み需要が広がっていることに対応する。
→(ビール会社の販売先は、居酒屋等の事業者向けが多いところでしたが、コロナ禍における規制や宅飲み需要の広がりに合わせて、個人消費者向けの展開に力を入れつつある、ということなのでしょう。今のままでは、居酒屋に以前のような客足が戻るまで、どの程度かかるのか?分かりませんからね。)
プラス×ぺんてる×セーラー、文具を書きかえる
・文具・オフィス用品のプラスが、同業のぺんてるやセーラー万年筆と、文具の概念を書きかえる。文具の技術を活用し第1弾となる二酸化炭素(CO2)測定器を開発したほか、産業用ロボットの開発も急ぐ。
・国内文具市場の縮小が止まらない中、3社の提携を契機に再編を含めた仲間作りを進め、業界の構造を変える。
21年の事業再編、コロナ禍で最多に 「選択と集中」加速
・企業の事業再編が加速している。2021年に東証1部企業で事業の売却や撤退などを決めた事例は368件と過去最多だった。新型コロナウイルス禍で経営環境が一変する中、「選択と集中」を迫られている。
・ウクライナ問題を受けた事業撤退が発生するなど世界経済の先行きは不透明だ。今後、経営継続と再成長に向けた事業見直しが一段と進む可能性がある。
3月8日(火)分
ベネッセ、「ベルリッツ」売却も 「進研ゼミ」に黄信号
・ベネッセホールディングスが事業構造改革にメドを付けた。不採算だった語学教室「ベルリッツ」を売却し、低迷する自己資本利益率(ROE)を向上させる一手をうった。
・今後、競争環境が激しさを増している「進研ゼミ」など主力の国内教育や、介護・保育で成長を模索することになる。
ANA新ブランド「エアージャパン」23年度に中距離国際線
・ANAホールディングスは、新たな中距離国際線のブランドの名前を「エアージャパン」に決定したと発表した。2023年度下期に、東南アジアやオセアニアと日本を結ぶ路線で運航を開始する見通し。
ノジマ、スルガ銀行株を全て売却へ 提携解消で最終合意
・家電量販店大手のノジマは、保有するスルガ銀行の全株式を同行に売却すると発表した。両者は資本・業務提携を結んでいたが、21年5月に解消に向けた交渉に入っていた。これにより2年間続いていた提携関係を解消する。
富士通、3031人が早期退職 関連費用650億円を計上
・富士通は8日、本体と国内グループ会社で募集した早期退職に過去最大規模の3031人が応募したと発表した。国内従業員の約4%にあたる。
・富士通が早期退職を実施するのは18年度以来3年ぶり。18年度は45歳以上で総務など間接部門、支援部門の一般・幹部社員を対象とし、2850人が退職した。今回はこれを上回る。
・スリム化を進める一方で力を入れるのが、企業や自治体のデジタルトランスフォーメーション(DX)支援事業の強化だ。今後は若手技術者を教育して人工知能(AI)やデータ解析など最新のデジタル技術を身につけさせる。関連技術を持つ要員を外部からも招き、巻き返しを図る。
3月9日(水)分
鉄道の定期券収入、在宅定着で2割減 運賃上げや減便も
・新型コロナウイルス禍で鉄道の定期券利用が低迷している。鉄道大手18社の2021年4~12月期の定期券収入はコロナ前の19年同期に比べて23%減った。在宅勤務の定着で鉄道利用が減少。
・企業が従業員に定期代を支給しない動きが広がったことも拍車をかけた。収入減を補うため、運賃の引き上げや減便する鉄道会社も出てきた。
→(まあ、これは仕方のないところでしょうね。テレワークが可能な企業であれば、出社する日を限定できるし、限定できれば従業員に支払う定期代を浮かせることができる。自然と定期券収入は減少するわけです。運賃の引き上げや減便は必要なのかもしれませんが、それだけでは逆に利用者数を減らす要因になってしまうように思います。何か別の策が必要でしょう。)
トヨタ、前倒しで満額回答 日産とホンダも
・トヨタ自動車は、今年の春闘で賃金・ボーナスについて労働組合の要求に満額回答したと発表した。ヤマ場となる主要製造業の集中回答日は今月16日だが、前倒しした。
・異例の早期妥結によって、中小企業などにも処遇改善を波及させる狙いとみられる。日産自動車とホンダも賃金・ボーナスについて満額回答する方針を示した。
日清食品、ウクライナ避難者に「カップヌードル」10万食
・日清食品ホールディングスは9日、ウクライナ国内や近隣諸国への避難者への緊急食料支援のため、国際連合世界食糧計画WFP協会に1億1500万円を寄付すると発表した。
・グループ会社のハンガリー日清を通じ、「カップヌードル」ブランドの即席麺10万食も無償提供する。現地の赤十字社を通じて近隣諸国への避難者に提供する。日清食品HDは「一日も早く平穏な日々が戻ることを祈念している」としている。
鹿島、公共施設の再編案を評価 公開情報から分析
・鹿島は地方自治体の公共施設の統廃合案について、オープンデータや地理情報を基に評価する分析システムを開発した。
・地域の複数施設を防災や都市計画、施設管理の観点で評価して、維持や統廃合の判断材料とする。自治体や住民の合意形成を支援して施設マネジメント事業の拡大を狙う。
3月10日(木)分
サービス業で進む「脱専門」
・専門に特化した人材が社内のほかの仕事を掛け持ちする働き方が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を大きく受けるホテルや百貨店、鉄道で広がっている。
・ホテルニューオータニ大阪は3月、部門ごとに業務を分ける運用から、部門横断の働き方に転換した。来客の多い時間帯は部門により異なる。例えば、朝はモーニングのレストランでウエーターをし、フロントが忙しい午後は本業のベルボーイになる。
・京阪百貨店は一部の従業員を複数の部署に所属させる。生鮮食品部門の繁忙期に紳士服部門や人事・総務部門などから応援を派遣することもある。2016年度に比べ22年度は人員を17%減らせるという。
・通勤や観光客の減少を受ける鉄道でも人材のマルチ活用が広がる。南海電気鉄道は21年、運転士が車掌として乗務する制度を導入した。労働人口の減少に備える狙いで、運転士約400人を対象に9日間ほどの講習と技能実習を実施する。
JR九州や西鉄、自動運転へアクセル 人手不足に対応
・JR九州と西日本鉄道が自動運転技術の実用化を加速している。JR九州は自動運転列車で運転士免許がない従業員が乗務する「ドライバーレス運転」を2024年度末に実現すると発表。
・西鉄なども一部バス路線で25年ごろの完全自動運転を目指す。人手不足が深刻化しているためで、両社は自動化で対応を急ぐ。
→(コロナ禍の陰に隠れていますが、各産業における人手不足も徐々に深刻さを増してきているようですね。一つ前の記事の「脱専門」は現有人材を有効利用して業務にあたらせる方法ですが、こちらは人を使わない「自動運転」を目指している。ただ、公共交通機関の場合は、輸送の安全も担保しなければならないので、実現へのハードルは高いでしょうね。)
3月11日(金)分
パナソニック、事業会社ごとに新卒採用 23年4月入社
・パナソニックは、2023年4月入社の新卒採用計画を発表した。22年4月から持ち株会社制度に移行することを受け、持ち株会社傘下の事業会社ごとに新卒者を採用する。
・入社後の配属先の職種も確約して募集する。これまではグループで一括採用し、入社後に配属先を決めていた。通年採用はこれまで通り継続する。事業会社ごとに新卒初任給に差を付けるかは未定としている。
→(これまでのパナソニックとはまた別の形になりそうですね。入社後の配属先の職種も確約して募集になるので、学生はしっかりした職種研究が必要になりますね。)
三井不動産、住宅営業拠点で日曜定休に 働き方配慮
・三井不動産は新築住宅の営業拠点で日曜定休を本格導入する。首都圏の約40カ所の営業拠点を対象に4月以降、物件の購入者層などを見て増やす。
・住宅業界は顧客獲得のため土日勤務が一般的だったが、人手不足が強まるなか人材確保には柔軟な働き方を認める必要があると判断した。デジタル化によりオンラインで物件見学や契約が進み、業務の効率化が進んだことも背景にある。
鶏卵最大手のイセ食品が更生手続き 負債453億円
・鶏卵最大手のイセ食品は、会社更生手続きに入ったと発表した。グループ会社も更生手続きに入り、帝国データバンクによると2社合計の負債総額は453億円。
・全国に生産拠点を構え、米国やアジアに進出するなど拡大路線を続けてきたが、近年は業績が低迷して過剰債務に陥っていた。飼料や燃料など生産コストの上昇も重なり、資金繰りに行き詰まった。
・イセ食品の創業は1912年。「森のたまご」などのブランド名で鶏卵を全国のスーパーなどに卸している。国内7カ所で鶏卵のパッキング工場を構えるほか、1980年代には米国へ進出し、米国トップクラスの事業規模となった。
3月7日(月)~3月11日(金)分は以上です。
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