<22卒 向け>
昨日は、各企業が掲げている「求める人材像」について6つのキーワードをご紹介しました。

① お客様本位の考え、価値の創造
② 自律・主体性(自分事)
③ 前向き・挑戦(チャレンジ)
④ 最後までやり抜く
⑤ 熱意・情熱・意欲
⑥ 誠意・誠実
上記が前回ご紹介した6つのキーワードです。今回は残りの6つのキーワードをご紹介します。昨日の6つと合わせて「求める人材像」計12のキーワードになりますが、それをどう考えれば良いか?を記事の後半で考えていきましょう。
最後に、”とある企業”が「求めない人材像」について掲げていましたのでご紹介します。就活において企業に「求めない人材像」と見られていないか?チェックしてみてください。
様々な企業で共通する「求める人材像」②
⑦ 好奇心・学び
「好奇心で動く」あらゆる事に興味をもつ。現象の裏のしくみを見抜く。その心の動きが新しいアイデアを引き寄せる(自動車大手)」
「好奇心や探究心を持つ。興味の「アンテナ」を張り巡らせ、広く物事を学び、目標に対して前向きに取り組むことができる人(食料品大手)」
「生涯にわたって学び続けて専門性を発揮できる人(ドラッグストア)」
「「課題を探求する力」を備えた人、好奇心を持って課題を発見し、最前線から物事を変えていこうとする気持ち(飲料大手)」
様々な事象に好奇心を持って接していくことで新たな価値の創造・仕事に繋がります。また、そもそも仕事は学び続けないと活躍していけないものです。
先輩からの学び、お客様からの学び、社会の流れからの学び。仕事上のことでも仕事以外の事でも学びを続けて、自身を成長させることができる人材を企業は欲しているということです。
「ガクチカ」においても、始めたきっかけは「好奇心」からだったかもしれないし、「ガクチカ」を行ったことで様々な学びがあったはずです。失敗したのは何故か?逆に成功したのは何故か?次に行う場合改善すべきことは何か? すべて「学び」ですよね。
⑧ 変革・改善・新しい
「「変革力」最新の技術や仕組みに興味を持ち、変化を起こすことを楽しむ(情報・通信大手)」
「常に価値を生み出すために変革していける人(コンビニ)」
「成長と変化に挑む人。常に問題意識を持って柔軟な思考で改善・改革できる、自らの成長と学び続ける意思・姿勢を持った人。(事務機器大手)」
「まだ見えていない未知の新しい領域に自らの意思でチャレンジする意欲を備えた人材(IT大手)」
今回の新型コロナで、私たちの暮らしが大幅に変わりました。コロナで大打撃を受けた企業は、苦境をどう抜け出すか?を考えながら変革する必要があり、影響が少ない企業でも「リモートワーク」の普及など、個々の社員の働き方が大幅に変わったこの1年でした。
学生の皆さんがこれから社会に出て仕事で活躍する40年~50年は、まさしく「変革の時代」と言えます。5年、10年、もしかしたら1年単位で時代が変わっていくかもしれません。例えば
アフターコロナがどんな世界になるか?
AIとどう付き合っていくか?
グローバルな仕事の展開は、今後どうなっていくか?
そうした「変革の時代」では、変革していける人材、変化を楽しめる人材、改善をしっかりできる人材、新しいことに挑むことができる人材が必要です。
⑨ プロフェッショナル
「プロ意識をもつ。自分の仕事に誇りと責任を持ち、地道に自分の専門を極める。(航空)」
「専門性:自ら知識を高める努力を怠らず、プロ意識を持って仕事に取り組む人(化学大手)」
「主体的にキャリアを切り開き、能力向上を図るとともに、切り開いた専門性を武器に、経営課題に意欲的に取組み、継続的に価値創出ができる プロフェッショナル人材(化粧品大手)」
「プロフェッショナル」と言っても、入社から専門知識が必要というわけではありません。プロ意識を持っているかどうか?ということです。誰でも、その「仕事」に就いたら、”その仕事のプロ”としての意識を持って日々努力を怠るな!ということなのです。
⑦の「好奇心・学び」、⑧の「変革・改善・新しい」にもリンクすることです。
⑩ 柔軟性
「環境の変化に柔軟に対応しながら「想い」をカタチにすることを、諦めずにやり遂げる。(自動車大手)」
「状況に応じて柔軟に役割を果たせる人。(機械大手)」
「柔軟な発想で自ら考え行動し、新しい価値を生み出す人材(重工業大手)」
「会社の変化に応じて社員が自身の業務スタイルや働き方を柔軟に変えていく力があるかが大切(ゲーム大手)」
⑧で示した「変革の時代」を皆さんが生きていくためには、「柔軟な発想」「柔軟な対応」が必要になります。
ESで言えば、「ガクチカ」を行っていく中で「柔軟に対応できたことは無いか?」
「自己PR」でも、「柔軟な発想をもって動き、最後までやり抜く学生である」等々、他のキーワードと組み合わせる力を持っているなら、使えるのでは?
⑪ 多様性
「多様性(個々の価値観や視点の違いを認め合い、尊重する気持ち。社内外を問わない建設的な議論により、「違い」が世界を変える力、より良い方法を生み出す力に変わるという信念(化粧品大手)」
「(多様な文化)相違する意見の中にこそ宝石があると知っている人(外資コンサル)」
「顧客のニーズが多様化する中で、幅広い視野を持ち仮説検証を繰り返しながら正解を導き出すことが必要(インフラ)」
顧客はもちろん、仕事仲間にも様々な価値観や考え方を持った人がいます。違いがあってもそれを認め合い、価値に変えていく姿勢が大事になるということでしょう。
皆さんも、学生時代に違った価値観や考え方を持った人達と接した経験があるはず。そんな人達とどう接したのか?を思い出してみてください。
⑫ 仲間・チームワーク・周囲を巻き込む
「「仲間を信じる」仕事は一人ではできない。どの仕事も一人のものではない。仲間の力を尊重し、互いの違いを力に変え、信頼でチームを強くする。(自動車大手)」
「仲間と協調(協創)できる人(情報・通信大手)」
「チームワークを重視して行動する人材(食品大手)」
「周囲を巻き込み、チームワークを大切にできる人材(化学大手)」
上記(自動車大手)にあるように、仕事は一人ではできません。チームワークが必要です。ただ、単に”チームに付いていくだけ”でなく、自らも成長し周囲を巻き込める実力を付けていかなくてはチームの一員として認めてくれません。
ESで「周囲を巻き込む力」をアピールしたい学生は大勢いますし、企業もそんな力を持つ学生を採用したいと思っているはず。それは企業が「仲間やチームワークを大切にし、周囲を巻き込む力を持つ人材」が活躍できる人材であることを知っているからです。
12の「求める人材像」を、どう考える?
以上、私が調べた100社の「求める人材像」に出てくる12のキーワードについてご紹介してきました。ここで、この12のキーワードをどう考えれば良いか?を見ていきましょう。
すべてを備えている必要は無い
学生の中で、すでに12のキーワードのすべてを備えている学生はほぼ居ないでしょう。それは当たり前です。社会人であってもすべてを高次元で備えている人は少ないくらいですから。
どの力が自分に備わっているかを知る
示した12のキーワードに限らず、自分にどんな力が備わっているか?をしっかり把握する必要があります。キーワードは一つではなく、組み合わせて考えることも有効です。そして自分に力があることを自分の説明で相手に伝わっているか?が重要です。
(1)12のキーワードの中で、自分にどんな力が備わっているのか?
(2)本当は力を備えているのに、忘れているものは無いか?
(3)力を持っていることを証明するエピソードはあるか?
(4)自分のESや面接での説明で、相手にしっかり伝わっているか?
友人・親・信頼ある社会人を使え!
自分が忘れている力、自分が気づいていない力、は意外にあるものです。やはり付き合いの長い友人やご両親に聞いてみてください(他己分析)。自分で様々なシチュエーションを思い出し「このときの自分ってどうだった?」と聞いてみると良いでしょう。
また、ES提出や面接本番の前に、自分の説明が相手に伝わるのか?を確認しておきましょう。できれば信頼ある社会人の方(例えばキャリアセンターの方)にお願いしてみましょう。
「求めない人材」から我が身を正す
とある機械メーカー大手の企業が、「求める人材像」と同時に「求めない人材像」についても掲げていました。それを紹介します。
<とある企業の「求めない人材像」>
考えるのが億劫な人。アンフェアであっても勝ちたい人。
変化より安泰を望む人。事なかれ主義の人。
自分には運がないと思っているネガティヴ思考の人。
要領こそがすべてと思っている人。他人と腹を割れない人。
常識に欠ける人。倫理に無関心な人。自己中心で人の話を聞かない人。
会社が自分のキャリアをプロデュースしてくれると思っている人。
横柄な人。上から目線でものごとを考える人。
相手によって裏表を使い分ける人。鈍感な人。
これまでご紹介してきた12の「求める人材像」とはまったく逆ですね。でも、
就活でこんな意識の人はいませんか?、こんな態度の人はいませんか?
企業は学生の一挙手一投足を見ていますよ。「求めない人材像」として見られないように、しっかり意識していきましょう。
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