<22卒 および23卒以降 向け>
7月12日(月)~16日(金)に、テレビ東京系列 ワールドビジネスサテライト(WBS)および日本経済新聞で取り上げられた日本企業に関するニュースの中で、注目すべき情報についてまとめました。
気になるニュースがあったら、ご自身で更に情報を集め深掘りし、企業研究に役立ててください。
7月12日(月)放送分
今年1~6月のビール類販売、4社とも下げる
・今年上半期のビール類の販売実績は、大手4社すべてが1年前と比べてマイナスとなった。
・発泡酒や第3のビールを含めたビール類の今年上半期の販売数量は、飲食店での酒類の提供停止が続いたことで、業務用の樽やビンが伸びず、4社とも1年前の実績を下回った。
・一方、好調だったのが、「糖質ゼロ」など、健康志向をうたった缶ビール。キリンの「一番搾り糖質ゼロ」は、家飲み需要も取り込んでヒット商品となり、年間の販売目標をおよそ1割引き上げた。
ソニー、非財務価値9兆円の強み、脱炭素が押し上げ
・ソニーグループのPBR(株価純資産倍率)が高水準で推移している。足元で2.5倍前後とパナソニックや日立製作所、日経平均株価を上回る。
・市場で評価されている一つが、環境負荷低減や知的財産活用といった「非財務価値」だ。いち早くESG(環境・社会・企業統治)の取り組みについて投資家と対話し、企業価値に結びつけようとしてきたことが奏功している。
→(こうした「非財務価値」にも目を向けて企業研究すると良いでしょう。企業の一面を見ることができます。ただし、企業への志望動機としてメインに据える場合は、内容によって逆効果にもなり得るので、注意が必要です。)
大日本印刷、書籍物流の効率化でトーハンと提携
・大日本印刷は、出版取次大手のトーハン(東京・新宿)と書籍物流の効率化で提携すると発表した。大日本は現在、グループ会社の丸善ジュンク堂書店向けの書籍倉庫を持ち、需要に効率的に対応できる体制を整えている。
・同様の取り組みをトーハンにも広げる。来年秋にかけてトーハン内に倉庫を設置し、物流の効率化と取扱量の拡大につなげる。
・今回の物流改革を通じ、書店からの返品率は20%以下を目指す。大日本にとっても、幅広い書店を抱えるトーハン向けの取扱量の拡大につながる見通し。
第一三共、コロナワクチン年内に大規模治験
・第一三共は2021年秋にも新型コロナワクチンの最終段階の臨床試験(治験)を始める。22年中の実用化を目指しており、一般的な新薬開発時よりも対象人数を絞ることを検討する。
・塩野義製薬も従来計画より少量の投与で効果が期待できるかを治験で確認する計画で、実現すれば最大年6000万人分を供給できる体制が整う。
7月13日(火)放送分
NECとマイクロソフト提携、DX支援サービス開発等
・NECは米マイクロソフトとクラウドサービス分野で提携する。NECの人工知能(AI)や高速通信規格「5G」技術を、マイクロソフトのクラウド基盤「アジュール」と組み合わせるなどして新サービスを開発する。
・近く、働き方改革向けでの導入を目指し、将来は小売業向けのデータ分析も手がける方針。マイクロソフトとの協業を通じて世界の需要を取り込み、成長分野に据える海外事業を拡大する。
丸井「売らないテナント」3割を商品体験に
・丸井グループは2026年3月期までに、売り場面積の約3割を「売らないテナント」に転換する。通販など話題のネット企業を誘致し、商品やサービスを体験してもらう場にする。
・新型コロナウイルス禍で消費のネットシフトが加速している。大型商業施設がライバルのネット勢と共生する先駆けとなる。
→(コロナ前から「販売店に行くと買わされる」というマイナスイメージもあり、衣料品等のネット購入は増えていて、売り場を持つ百貨店は苦戦していたと思います。ただネット通販で衣料品等を購入する場合、自分が着た感覚を客にどうイメージさせるか?がキーになっていて、他のネット販売店はバーチャルで客が着た感じを画像で見させることもしていますが、百貨店側の戦略として「売らないテナント」サービスが出来たということですね。)
大王製紙が紙製ハンガーやマドラー 脱プラ開拓
・大王製紙は紙製のハンガーやマドラーを15日に発売する。耐水性や強度を高めたのが特徴で、子会社の工場で年間で最大24トン程度を生産する。
・プラスチックごみの海洋汚染が世界的な問題となるなか、飲食店や小売店の脱プラ需要に応える。
JFEエンジニアリング、宇宙スタートアップに出資
・JFEエンジニアリングは宇宙関連のスタートアップ企業3社に出資した。宇宙空間から観測したデータを活用して防災・減災技術を開発するなど、新規ビジネスの創出につなげる。
・宇宙ビジネスの世界市場は2040年に現在の約3倍にあたる1兆ドル(約110兆円)以上になるとの予測もあり、新たな成長の芽を探る。
7月14日(水)放送分
大型データセンター国内急拡大 三井物産3,000億円投資
・三井物産は大型データセンターの建設に機関投資家からの調達資金を含め、5年で3000億円超を投資。まず専門業者を傘下に持つ米金融大手と千葉や京都など3カ所で新設する。
・日本は電力コストも高く適した土地も少ないが、ビッグデータ活用などで需要が急増。政府もデータ保護の観点から予算や税制での支援を検討する。
東京メトロ、混雑状況のリアルタイム配信開始
・東京地下鉄(東京メトロ)は、一部路線で号車ごとの混雑状況がリアルタイムで分かるサービスを開始した。アプリを通じて提供する。
・深度を測ることができる「デプスカメラ」と人工知能(AI)を用いて、9割以上の精度を実現した。
・上野グリーンソリューションズ(横浜市)と共同で開発した。銀座線と丸ノ内線で開始した。2021年度中にも全線での開始を予定する。
→(これは、ぜひ東京メトロのみならずJRや私鉄各線でも実施してほしいですね。コロナ対策の意味だけでなく、車両ごとの混雑を緩和することで、列車遅延を防止することに繋がりますので。)
三菱電機、不正自ら申告すれば懲戒処分せず
・三菱電機は14日、鉄道向け空調装置などでの不正検査問題に関する社内調査で、不正を自ら申し出た社員は懲戒処分の対象にしないことを明らかにした。
・弁護士らで構成する調査委員会の調査が近く始まるのを前に、職場内で続いてきた不正行為を従業員が申告しやすい環境を整え、全容の把握などにつなげたい考え。
・調査委に申告した内容は職場の上司や同僚には伝えないとした。調査では社員のパソコンのデータなども調べ、削除されたメールを復元することなども検討している。
川上産業、手で切れる気泡シート「スパスパ」
・緩衝材の気泡シートの製造・販売を手がける川上産業は手で簡単に切れる気泡シート「スパスパ」を発売した。10ミリ四方の気泡が並んだ形状で、物を梱包する際に目盛りとしても使用できる。企業への販売だけでなく、フリーマーケットアプリなどを利用する個人の購入も見込む。
・川上産業は気泡緩衝材の「プチプチ」を手がけており、商標登録を持っている。同社では2004年ごろから四角い気泡シートの構想があり、技術的な課題を克服して今回の製品化に至った。ネット通販やフリマアプリの利用増加も製品化の後押しになったという。
7月15日(木)放送分
信金中金、商社事業で全信金の窓口に地方産品を拡販
・信金中央金庫は、地方の中小企業などが生産する特産物を全国へ拡販するための子会社を開業したと発表した。
・全国にある254の信用金庫と連携し、各信金の取引先へ商品開発やデザイン支援、マーケティング、営業代行など幅広い業務を提供する。経営資源が限られる信金に対して事業支援の機能を補う役目を担う。
・子会社「しんきん地域創生ネットワーク」は今後、バイヤーなどの経験を持つ専門人材を採用してノウハウの底上げを図る。地方自治体向けに地方創生に関する調査やコンサルティングも提供する。
「分身ロボ」でバーチャル観光、全日空「新たな収益源に」
・全日空のグループ会社「アバターイン」は、遠隔操作のロボットを用いた、新たな移動体験サービスを発表した。
・離れた場所に置かれたロボットを遠隔操作することで、現地を自由に見て回ることが可能で、その場にいる人と会話もできる。
・航空事業が落ち込む中、秋にはこのサービスを観光施設などに販売していく計画。
→(コロナで大打撃を受けた航空業界ですが、新たな事業を模索していますね。この手のサービスは、いかに実際旅行して楽しむ場合とのギャップを少なくするか?が重要になると思っています。そして、現地の土産物や食料品の購入に上手く繋げることもしてくるでしょう。)
7月16日(金)放送分
コマツ、ダンプの無人走行で実証実験 22年にも実用化
・コマツは、農業機械の制御を手がける米企業と共同で、建設現場でダンプトラックを無人走行させる実証実験を開始したと発表。米企業の自動運転支援技術とコマツの施工管理システムを組み合わせ、複数のダンプが建設現場で効率的に自動走行できるようにする。
・3次元で地形や施工の進捗状況を把握するコマツのデジタル化サービス「スマートコンストラクション」も組み合わせることで、最適な配車や走行ルートの選択を可能にするという。
・コマツは新たな取り組みにより、ダンプの燃費改善や二酸化炭素(CO2)の排出量削減につなげる考えだ。
西武HD、ホテルなど売却検討
・西武ホールディングスは「ザ・プリンスパークタワー東京」などプリンスホテルやレジャー施設などの売却を検討していることが分かった。
・対象は国内40施設程度で、売却額は1,000億円を超える見通し。今後、投資ファンドとの交渉を本格化する。売却後も運営を受託し資産を持たずに効率化を進める経営への転換を進める。
ソニーG、横浜で恐竜展 最新AV技術結集
・ソニーグループ9社が参画する製作委員会は17日~9月12日、横浜で恐竜の展示会を開く。
・恐竜の息吹を感じられるようにするため、活用したのがソニーグループが得意とする音響や映像技術だ。
・シアタールームでは微細な発光ダイオード(LED)で画像を表示する「マイクロLED」を用いた縦7メートル、横12メートルの大画面ディスプレーに恐竜の映像を映し、床からの振動や風など視覚以外でも楽しめる。立体映像を裸眼で見られる空間再現ディスプレーでは恐竜のCGモデルも展示する。
→(ソニーグループは、本当に「総合エンターテインメント企業」の道を進んでいますね。エンタメ事業は、どんどん「横」に繋がる事業なので、コンテンツが定着すれば収益を挙げやすいと思っています。今後しばらくは安泰なのでは?)
7月12日(月)~16日(金)放送分は以上です。
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