<22卒 および23卒以降 向け>
3月1日(月)、2日(火)、3日(水)にテレビ東京 ワールドビジネスサテライト(WBS)で放送された中にあった企業に関するニュースを取り上げます。
3月から企業説明会が解禁されていますが、企業に関する情報は、企業からの説明と加えて公平な立場から企業を見た上での情報も重要だと思っています。一つは企業が属する業界の業界誌等から得る情報と、ニュース報道についてです。
3月1日(月)放送分
みずほ銀行ATM障害
・2月28日(日)に発生したみずほ銀行のシステム障害について、藤原頭取はATMに挿入したキャッシュカードや通帳が戻ってこない不具合が5,244件に上ったと発表した。
・金融インフラを担うメガバンクとして危機管理の甘さを露呈した形となった。
→(みずほ銀行のシステム障害は2002年、2011年に続きこれで3度目。2019年にシステムを全面刷新したのですが、今回の頭取の会見で「もう少し余裕を持ったシステムの容量確保が必要だった」という話のように、見込みが甘かったことが浮き彫りになってしまいました。銀行に拘わらず企業の統合が行われるとシステムの統合は難しいものですが、銀行は信用が第一ですので、しっかりやってもらいたいものですね)
ヤフー、LINE、経営統合。トップに聞く
・ヤフーとLINEが3月1日に経営統合した。国内最大級のインターネット企業の誕生で消費者にはどんなメリットが生まれるのか?
・GAFAに対抗するために、GAFAには無い強みを生かしたい。例えば全国1,000以上の自治体と提携し災害情報の提供を行うなど。また、LINEアプリで新型コロナのワクチン接種予約機能を200の自治体に提供する。
ダイキン、新たな空気清浄機を発表
・ダイキンは、深紫外線を照射してウイルスを抑制する新しい技術の空気清浄機を販売すると発表した。
・21年度の空気清浄機の国内販売目標を今年度の見通しから4割増の100万台にするとしている。
・不特定多数の人が出入りするシェアオフィスや会議室、飲食店の個室等で需要が見込まれている。
「癒やし系ロボット」が大賞
・将来が期待されるベンチャー企業を表彰するジャパンベンチャーアワードが開催された。最高賞の「経済産業大臣賞」に、ペットロボット「ラボット」を開発した「グルーブエックス」が選ばれた。
・グルーブエックスの林社長は、人の心をいやすロボットを新たな産業と位置づけ、海外での展開を目指す。
大丸松坂屋、衣料品サブスクに参入
・大丸と松坂屋ホールディングスの共同持株会社のJ・フロントリテイリングは3月中に衣料品のサブスクリプション(定額課金)サービスを始める。月額1万1000円で海外ブランドなどの女性向け高価格帯商品を毎月3着まで着用できる。
・小売り大手による衣料品のサブスクサービスは初めて。新型コロナウイルスで来店客が減るなか、モノの所有ではなく利用を促すことで稼ぐビジネスモデルを探る。
3月2日(火)放送分
ワクチン接種の特殊な注射器、ニプロが生産
・医療機器メーカー、ニプロはワクチン接種が本格化する中、ファイザー製ワクチンの1瓶6回接種が可能な特殊な注射器の増産を急いでいる。
・現在、厚労省に1,000万本以上納品しており、更に秋頃までに生産能力を6倍にしていく方針。
脳に着目、キリンが機能性表示食品を販売
・キリンホールディングスは新たな機能性表示食品を発表した。記憶力などの認知機能を維持する効果が期待される「βラクトリン」という成分が入った飲料やヨーグルトなどの4種類。
・グループ3社と雪印メグミルクが販売する。キリンは高齢化により脳の機能に着目した食品市場が成長するとみている。
3月3日(水)放送分
ハウス食品グループが飲食店向け支援
・ハウス食品グループは、来店客の減少に悩む飲食店向けに、キッチンカーの導入を支援するサービスを始めると発表。
・ハウス側が車両・販売場所・料理の仕込み場所を用意し飲食店に貸し出し、飲食店側はサービス利用料と売り上げの一部をハウス側に支払う仕組み。
アサヒ、「微アル」で商機
・アサヒビールはこれまでのノンアルコール飲料や低アルコール飲料とは違った新たなジャンル”微アルコール”商品を売り出す。
・アサヒの「ビアリー」は、アルコール度数が0.5%という低さが特徴で「微アルコール」というジャンルを打ち出したい考え。
・通常のビールと同様に醸造してからアルコール分のみを取り除く技術を使うので、わずかなアルコールながらしっかりしたビールの味わいを実現している。
・世界でも微アルコールの年平均成長率が6.3%と伸びていて、日本にもこの流れがくると見ている。
花王、化粧品の廃棄抑制へ
・花王は売れ残り商品の廃棄を減らす。主力の化粧品ブランドで、ネットでの先行販売で需要を予測する取り組みを始めた。
・化粧品は流行の移り変わりが早く、一般に生産量の1~2割程度が売れ残り処分される。新たに投入する商品は点数を半減し、廃棄量を3分の1に抑える。環境負荷を減らすESG(環境、社会、企業統治)重視の流れが一段と強まりそうだ。
日立造船、容量世界最大級の全固体電池を開発
・日立造船は容量が世界最大級の全固体電池を開発した。容量は1000㍉㌂時で同社の従来品から約7倍に増えた。高温下など特殊な環境で動作するのが特徴で、人工衛星や産業機械など活用の幅が広がりそうだ。年初から大阪市の工場で試作品の少量生産を始めた。
・セ氏マイナス40度~プラス100度の厳しい環境でも動作する。特殊環境下の産業機械や宇宙用途で需要があるとみており、2025年をめどに容量を数倍に増やす目標。商用化のため連携企業を募る。
・全固体電池は主流のリチウムイオン電池に比べ、燃えにくくエネルギー効率も高いため次世代の電池として注目される。トヨタ自動車や村田製作所も開発するが、容量の小ささやコストの高さが課題。例えばスマホ用のリチウムイオン電池でも容量は数千㍉㌂時程度が一般的で、全固体電池はまだ及ばない。
→(脱炭素時代において、リチウムイオン電池の開発に遅れを取る日本は、全固体電池の開発に力を入れていきたいと考えていますが、まだまだ発展途上のようですね。特にEVに載せることができれば充電時間も少なくなり、画期的なのですがなかなか難しいでしょう。今後の技術革新に期待です。)
3月1日(月)、2日(火)、3日(水)放送分は以上です。
コメント